数年前の夏の始まりの頃。
長女が所属するポーランドのチームの寮に行った時のこと・・・
当時のキャプテンは 長女の隣の寮に住んでいた。
彼女は隣国ウクライナの出身だった。
みんなが一目置く とても強く厳しい印象のキャプテンだった。
寮のあたりをウロウロする日本人の私を見かけた彼女は、部屋からタッパーを持って来てどうぞ、と私に差し出した。
中にはバナナが入ったフルーツゼリー。
きっと練習後に自分が食べるために作っていたんだと思う。
甘味は少なく でも果物がたっぷりの赤いゼリー。
日本から来た長女に親切に接してくれていた、動物や昆虫を愛していた心優しいキャプテン。
ウクライナは蜂蜜が美味しいそうで、キャプテンはミツバチをなでることができる!!と娘が教えてくれた!!
その後移籍したけれど ウクライナのニュースを見るたびに、そして夏の始まりにゼリーが食べたいなぁと思うたびに彼女を思い出す。
お互い共通の言語がなかったので話すことはできなかったけれど、とても強く優しい女性だと今でも思う。
ふと思う・・・
自分は誰かに こんなふうに思い出してもらえる人間なんだろうか。
誰かの心に残るようなギフトを渡せているのだろうか。と。
写真はポーランドのゼリーを作る粉末でこしらえてみました。