☆☆☆☆(4.0)
20023年8月4日 初版発行 556ページ株式会社KADOKAWA 北海道新聞、東京新聞、中日新聞、西日本新聞、神戸新聞の各紙に2021年8月から2023年2月まで順次掲載したものを 加筆修正
○木内昇「かたばみ」読みましたか
昭和18年、山岡悌子は岐阜から東京の体育の専門学校に入学して投擲競技を行っていましたが、来年から小学校 の代用教員になる予定です。
悌子が東京に来た理由は、幼なじみの神代清一の影響が大きいです。清一は早稲田大で野球をやっています。彼に憧れて 東京に出てきたとも言えます。
中津川権蔵は30歳を過ぎても兵役には行きません、というのも体が弱いからです。とはいえ、それを引け目に感じて、人目を避けるように生きています。二人はひょんなことから知り合いになるのですが。。。
ということで、木内昇「かたばみ」読みました。戦中から戦後にかけて、それぞれの登場人物がそれぞれの悩みを感じながらも生きていくという、物語です。
何か、自分がその頃の時代を追体験したような感じにもなるし、親やその上の世代の人たちはこんな風に生きてきたのではないか、と思いを馳せることができる物語です。心の中に、登場人物の生き様が刻まれました。
タイトルの「かたばみ」は、クローバーのような葉を持ち繁殖力が強く「家が絶えない」に通じることから、嘉門にもよく使われたそうです。花言葉は「母の優しさ」「輝く心」。12124
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