2023年卯年 令和5年 あけましておめでとうございます.本年もよろしくお願いします.
昨年は、ロシアのウクライナ侵攻、異常に暑い夏秋、水害も身近にあり、穏やかな一年とは思えませんでした。新型コロナウイルスとのつきあいは、ほぼ日常になった感じもします。
今年はどんな一年になるのでしょうか?今年は卯年です。難題もピョーンと一気に飛び越えていきたいところです。
さてさて、昨年も面白い本との出会いがありました。
毎年の恒例、昨年読んだ本の中から、最もお薦めの本を選ぶ、読書に感謝の意を表す時期が来ました。
今年で、13回目、
2023年 第13回「親愛なる人に-読書の薦め」大賞は?
柚木麻子「らんたん」です。
2022年12月9日に紹介しました。
恵泉女学園の創始者、河井道の一生を描いた作品です。
厳しい時代背景の中でも、自分が信じる道を進む主人公です。とっても、歯を食いしばって、という感じがないところが爽やかです。また、彼女の考えがシンプルなのも共感します。
親愛なる人に-読書の薦め」大賞は、2022年に紹介した、☆☆☆☆(4)の作品から選びました。
なお、2022年に☆☆☆☆となった作品は「らんたん」をのぞき、7冊あります。ここで紹介します。
東野圭吾「白鳥とコウモリ」(2022年1月30日)
弁護士の白石が何者かに殺されました。捜査の過程で、白石は愛知県に住む倉木達郎という人物と電話のやりとりがあったことがわかりました。。。事件時の加害者や被害者の置かれる立場が詳しく書かれており、被害者が裁判に参加できる制度被害者参加制度っていうものについても詳しく説明されていました。
山本健人「素晴らしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険」(2022年4月8日)
医学知識を分かりやすく説明してくれた入門書です。身近な話題で、知的好奇心が満たされる、万人にお薦めの一冊です。
ポエトリー(poetry)、いわゆる詩を朗読するということがテーマとなっている連作短編です。自分も詩を紡いで声に出して読みたくなりました、
高橋秀実「一生勝負 マスターズ・オブ・ライフ」(2022年8月19日)
24種のスポーツをやるマスターズ(人生の熟練者)たちの話を聞いてまとめたものです。スポーツという言葉の意味は気晴らしということ。気晴らし自体がスポーツだということだそうです。人生についても考えてしまう一冊でもあります。
逢坂冬馬「同志少女よ、敵を撃て」(2022年8月15日)
1942年7月モスクワ郊外の小さな村で母親と暮らしていたセラフィマですが、突然やってきたドイツ軍に村人を皆殺しにされました。唯一人生き残ったセラフィマは狙撃兵の訓練を受けます。。。一体全体、私たちは第二次世界大戦からいったい何を学んだでしょう、と考えてしまいました。
青山美智子「赤と青とエスキース」(2022年9月2日)
レイはオーストラリアに大学に1年間滞在することになりました。そして、日本人のブーと出会い一年限定で付き合おうと言われました。。。読み進めていくうちに、なぜか自分の今までの歩みを、感傷的に振り返って見たくなる作品。
今村翔吾「塞王の盾」(2022年9月23日)
匡介(きょうすけ)は、戦国時代下、石垣職人の棟梁である源斎に助けられ、石垣を積む職人となりました。そして、大津城の石垣の修繕を任されるのでした。。。戦国時代を武士ではなく石垣職人の目から見ているという点で非常に斬新でした。
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