デビッド・A・シンクレア「LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界」
2020年9月 東洋経済新報社 491p
☆☆☆+
○デビッド A.シンクレア,マシュー・D・ラプラント「LIFE Span ライフスパン 老いなき世界」詠みましたか
この本は、老化は病気であるという観点から、現在どのような研究がされているか、またそれら技術が実用化されたとき、社会的な影響はどのようなものが起きるか、ということを綴った本です。養老孟司氏が入院中に読んだ本(「養老先生、病院に行く」参照)、ということで、気になって読んでみましたが、非常に読みやすく、なるほど、と思ってしまいました。
老化は、様々な病気の上流に位置し、そこを抑えることができれば、確かにそれ以外の病気を抑えられるという考えは新鮮でした。以前読んだ、似たような内容の本(「長寿回路をONにせよ! -見えてきた抗老化薬」)より、内容が新しい分、わかりやすく面白かったです。
ちなみに、研究者の著者が実際に実施していることの一部は、、
食事のカロリーを減らる、小さいことにくよくしない、運動をする
に加えて、
NMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド。サーチュイン遺伝子を活性化?)1g、レスベラトロール(DNA損傷を防ぎ、酵母等の寿命を延ばす)1g、 メトホルミン(血糖降下薬)1g、を 毎朝摂取
ビタミン D、 ビタミンK 2の1日推奨量を摂取、アスピリン(サリチル酸系の解熱剤)53mg服用、
砂糖、パン、パスタの摂取量を減らす、野菜をたくさん摂取、太りすぎない、等々です。
聞き慣れない物質も出てきましたが、これらが定番になるのか、見物です。また、いまさらですが、軽いジョギングや運動は、老化や病を防ぐ薬を飲むようなもの。薬だと思って、日常的に行いたいなと改めて思いました。51522、
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