☆☆☆+
2012年6月 571p 講談社 IN★POCKET 2010年6月号~2011年12月号 加筆修正
○井上夢人「ラバー・ソール」読みました。
鈴木誠はお金持ちの家に生まれましたが、病気で容姿がひどいわけです。学校にも通えず、しかし書物や家庭教師、通信教育で学はあります。必要なものは、運転手の金山を通じて、買ってきてもらっています。しかし、音楽には非常に詳しく、音楽評論のようなことも最近、始めるようになりました。
音楽雑誌編集の猪俣が、写真撮影に鈴木誠のクラッシックカー、コルベットを借りて、撮影会をしたときに、事故は起きました。現場に車がつっこんできました。事故処理で大変なとき、現場にいた猪俣は、鈴木誠に、撮影現場にいたモデルの美縞絵里を自宅まで送ってあげました。そのとき、鈴木誠は、美縞絵里に一目惚れをしてしまったのでした。それがすべての始まりでした。
次の日も、鈴木誠は、つけることなく美縞絵里のマンションの辺りに車を泊めて見守っていましたが。。。
ということで、井上夢人「ラバー・ソール」読みました。今回は「何かが起きる。しかし誰にも予測できない。空前の純愛小説が幕を開ける。」などの新聞広告や書店でのコピーや、装丁に、つられて読んでしまいました。
本書は事件について、鈴木誠や、猪俣、金山、美縞・・・それぞれの立場の人たちから、語られていく形を取っていきます。話は意外な展開になり、ビックリさせられました。
中盤、ストーカーのような話が続くので、読むのをやめようかなと思いましたが、最後まで読みきってよかったです。
章立ては、ビートルズのレコード「ラバー・ソール」に沿って立てられており、洒落ていました。9302
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