手塚治虫名作集3「百物語」読みました  | 親愛なる人に-読書の薦め

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百物語 手塚治虫名作集 (3) (手塚治虫名作集) (集英社文庫)

☆☆☆+

1989年6月 集英社


○手塚治虫名作集3「百物語」読みました。

今日は終戦の日。ということで、昭和の偉大なるマンガ家、手塚治虫の短編集の紹介です。


このマンガ、手塚治虫が亡くなってすぐに出版された、週刊少年ジャンプに掲載された4編の短編集です。解説は編集者をやっていた長野規氏。この解説がよかったです。若い作家への叱正は、自分自身を自分の心を描く、若い作家がその若さに気づいてないと、彼は考えました。「ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~」が読みたくなりました。。。

ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~



以下、4短編の覚え書きです。どれも少し、もの悲しいです。初掲載がジャンプというのも意外です。。。


「百物語」昭和46年7月~10月 週刊少年ジャンプ
ときは江戸時代。勘定係の男は、上役のいわれるがままお金を動かしたため、その責任を取って、腹切りを命じられました。死にたくないと叫ぶ男を見ていた魔女?妖怪?のスダマは、死んだときに男から魂をもらう約束で、3つの願いを叶えてくれるといいます。男は、もう一度たっぷりと人生をすごしたい、天下一の美女を手に入れたい、一国一城の主になりたい と願います。。。

のちの、「メフィスト」に通じるようなお話です。背景の絵も細かくてよいです。


「安達ヶ原」昭和46年3月22日号 週刊少年ジャンプ
ある男が、ある星にいる人食い婆を退治に出かけます。男は婆を捉えるのですが、婆は殺される前に、男の身の上話を聞きたいと願うのでした。。。

能、狂言の演目「安達ヶ原の鬼婆伝説(黒塚の伝説)」をモチーフにした話だそうです。


「荒野の七ひき」昭和47年7月17日号 週刊少年ジャンプ
宇宙人を退治した地球人の二人は、飛行船が壊れたため、宇宙人の捕虜7人を歩いて連れて帰らなくてならなくなりました。それぞれの性格の違う宇宙人、地球人とはあまりに違う意外の性格、生態を見せつけるのでした。。。


「ロロの旅路」昭和48年3月19日号 週刊少年ジャンプ
ロロはニホンオオカミの生き残り。母は、漁師に殺され剥製にされてしまい、デパートなどに見せ物として全国を回ります。母恋しさに、ロロたち兄弟は母の剥製を追いかけるのですが。。。



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