手塚治虫「ザ・クレーター 2」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

ザ・クレーター (1) (少年チャンピオン・コミックス)

ザ・クレーター (2) (少年チャンピオン・コミックス)



☆☆☆☆
手塚治虫傑作選集 2 1990年8月 秋田書店 286p

手塚治虫「ザ・クレーター 2」読みました。これは、少年チャンピオンで
1969年~1970年頃に掲載されいた、連作短編読み切りです。


ザ・クレーター1 はこちらです。



○手塚治虫「ザ・クレーター 2」読みました


今日は67回目の終戦の日。なぜか、手塚治虫と戦争とダブります。。。ということで、手塚治虫の連作短編「ザ・クレーター 2」です。


以下、覚え書きです。


「八角形の館」
主人公はマンガ家だが、自分の生き方に疑問を持ってしまいます。デビュー前にあるおばあさんに、八角形の館に行けば、もう一つの世界でやり直し、一度だけができると言われます。彼は八角形の館を訪ねていくのでした・・・


「墜落機」
オクノリュウイチは戦闘機乗りです。あるとき、オクノの飛行機は敵地で墜落しています。脱出して祖国へ戻るのでしたが、その間にオクノは名誉の死を遂げた男として、祭り上げられていたのでした・・・何か、永遠のゼロに通じるような話・・・


「鈴が鳴った」
ある旅館に泊まった客たちは、そこで幻の鈴の音を聞きます。それぞれの客たちは鈴の音に暗い思い出があるのでした。また、ここの主人もそんな馬鹿なはずがないと言いつつも、鈴の音を聞くのでした・・・


「ブルンネンの謎」
ブルンネンという喫茶店が山の頂上付近にあり、男性と美人の女性で経営していました。
あるとき、主人公のオクチンは、喫茶店の近くで倒れているところを、喫茶店の男性と美人の女性に助けられました。女性は山奥に薬を探しに行きます。すると男性が言うのでした「彼女はニンフ(水辺に住む妖精)なんだ」どういうこと???


「紫のベムたち」
隆ちゃんの弟カン太郎は、ちょっとお馬鹿です。でも、彼から宇宙人が地球の情報を引き出していたのでした・・・


「生けにえ」
二千年前のメキシコ。生贄にされようとしていた女性が、あと十年生きて結婚して子供を作りたいと命乞いをします。そして、彼女は現代にタイムスリップするのでした・・・


「クレーターの男」
月に探検に行った男が、月で死にました。が、月には生命を生きかえらせるガスが噴出しており、男はそのガスを吸って、姿は朽ち果てているのに生き返るのでした。やがて、地球から別の人たちが来るのですが、地球は彼が死んでから百年以上たっており、人類はいがみ合っておりそんなガスは興味ないと言います。やがて地球で核戦争が起き、彼一人月で生き残るのでした・・・
火の鳥を思わせるような話でした


「海の姉弟」
沖縄がまだ日本に復帰したばかりの頃の話です。二人の姉弟が島で漁をして住んでいました。やがて、姉は本土からきた男と結婚するのですが、男はきれいな海を開発しようとするのでした・・・
珊瑚を食い荒らすオニヒトデと美しい姉が暗喩的でした・


「ぬし」
時代は関ヶ原の戦いが終わって十年ほどたった時代。ある池に恐竜のような大きな主がいました。ある男に懐きます。しかし、その主を戦の武器にしようと殿様たちは考えますが、男はそれを拒否するのでした・・・




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