大崎善生「パイロットフィッシュ」読みました。初々しい文体。。。 | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

パイロットフィッシュ(amazon)

2004年3月247p  角川文庫 2001年10月に角川書店から発刊
☆☆☆


大崎善生「パイロットフィッシュ」読みました
主人公は40歳を過ぎたばかりの僕です。僕はアダルト雑誌の編集者をやっています。夜中とかところかまず電話をかけてくる友人、森本はアル中で入院してしまいました。


そして、また夜中に電話がかかってきます。それは学生時代に分かれた由紀子からでした。由紀子は、もう一度プリクラを撮るために会いたいと言います。僕の頭の中に、学生時代の思い出が蘇るのでした。。。


ということで、大崎善生「パイロットフィッシュ」読みました。初々しい文体で、現在の話と過去を回想しながら、物語はふたりの過去の恋愛、僕の現在の生き方を軸に淡々と進みます。


大きな事件は起きませんが、なぜか最後までスイスイと読み進めてしまいます。


出だしの文章が印象的です。ここに抜き出してみます。「人は、一度巡り合った人と二度と別れることはできない。なぜなら人間には記憶という能力があり、そしていやが応にも記憶とともに現在を生きているからである。」この書き出しが気に入った方はぜひ読んでみてください。また、学生生活を送っている方、振り返っている方にもおすすめです。3130


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