佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)/佐藤 多佳子

2000年6月 新潮文庫 421p、1997年8月新潮社
☆☆☆+

佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」読みました。


落語家の今昔亭三つ葉は噺家ですが、何となく自分の芸をどのように発展させていっていいか、ちょっと悩んでいます。


そんなとき、おさなじみの大学生、良から、吃音(どもり)を直してくれと相談を受けます。彼はテニスがうまくコーチのアルバイトをしているのですが、あるきっかけから、幼い頃克服した吃音がひどくなってしまったのです。噺のプロだから何とかしてくれ、と懇願します。


しぶしぶ、良の申し出を受け、落語を教えることにした三つ葉ですが、なぜか、一癖ある人たちが三つ葉のところに集まってきます。


性格がきつい女性十川五月、小学校でいじめられているが本人はそれを認めない村林優、元プロ野球選手で解説者だがしゃべりがまるで駄目の湯河原太一。また、三つ葉自身、芸に悩みを抱えています。。。


果たして、彼らがそれぞれ抱えている悩みは、三つ葉が落語を教えることによって解決するのか?三つ葉の目指す芸とは??


ということで、佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」を読みました。落語の世界が舞台。自分の中では、落語、小ブームでもあります。主人公の三つ葉の語りで、物語が進行していきます。このへんは、作者のヒット作「一瞬の風になれ」 と同じですよね。


登場人物が抱えているそれぞれの問題はそれぞれ大変でありますから、話はスピーディに展開される訳ではありません。でも、遅々として進まないところが、人生かなって思えないこともありません。読み終わったあと、何となく登場人物とともに時間を過ごした感じで、ちょっぴり感動しました。。。8298


しゃべれどもしゃべれども


追記

この作品、国分太一が主人公で映画にもなっています。こちらは見ていませんが、機会があったら見たいです。


映画です

しゃべれども しゃべれども [DVD]

映画の完全読本です。

国分太一のしゃべれどもしゃべれども



コミック版もありました。ビックリ



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