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2004年7月 322p 角川書店
鈴木は、儲けることなら何でもやる危ない会社、フロイラインの契約社員、入社1ヶ月です。彼はフロイラインの社長の息子、寺原長男に、交通事故で殺されました。しかし、寺原長男は、寺原社長のコネとかもあって、罰せられません。だから、復讐のためにフロイラインに入ったのです。
そんな鈴木が怪しいと思ったフロイラインの比与子は、たった今半ば拉致した若者二人を殺せと命じます。この場に社長長男も来ると言われます。しかし、社長長男は、鈴木と比与子の目の前で、交通事故に逢ってしまいます。「押し屋」の仕業と言うことで、比与子の命令で鈴木は追跡を開始します。
一方、鯨はいわば、自殺をヒトに強要する男です。彼を前にすると皆自殺します。鯨は事故のシーンをビルから目撃します。
さらに、蝉は、殺し屋。ナイフを持てば女、子どもを簡単に殺せます。
物語は、鈴木、押し屋、鯨、蝉と視点が変わりながら、展開していくのでした。。。
ということで、伊坂幸太郎「グラスホッパー」読みました。まるで、風が吹けば桶屋が儲かる、のように、物語は展開していきます。ちょっと、「ゴールデンスランバー」 を思わせるような展開です。
救いのないようなあるような、悪役たちも登場します。物語の中で、平凡は鈴木は、ピンチに晒されます。でも、彼の知らないところでも、事はすすんでいきます。背筋がゾクッとする展開です。
非常な殺し屋、たちの悪い会社、押し屋、自殺を強要する男。。。ホントにこんな人たちが世の中にいるのだろうか、とつい社会の裏を見たような気になる、印象深い作品でした。Z208
マンガもあるのですね、知らなかった。。。
グラスホッパー
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