JWの、JWによる、JWのためのアンケート 3 | ヤメ証しんきちのブログ

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元JW2世のしんきちです。
これまでの半生を振り返って整理するためのブログです。
書きたいことをすべて書いてしまったら更新を停める予定です。
共感してもらえたり、誰かの参考になったりしたらいいなと思います。

「日本のエホバの証人定量的研究」の中身についての続きです。

 

出ました「成人した子どもが思い返す子どもの頃の矯正」。

つまりは鞭問題ですね。

「身体的」というのが体罰で、「指導的」というのが褒めるとか良かったこと悪かったことを説明するとかだそうです。

全世代通じてで圧倒的に指導的の方が高いので、体罰は昔から推奨していませんとでも言いたいのでしょう。

でも、そもそもこのグラフ、集計方法が全く書かれていませんし、想像もできません。

数字はウソをつきませんが、ウソをつく人は数字を使う。

 

注目したいのが、ここです。

椅子に座ったお父さんが子どものお尻を素手で叩いている挿絵が載ったあのものみの塔は1963年11月15日号でしたが、その1960年代からドーンとJW親が体罰始めてるじゃないですか。

これはエホバの証人問題弁護団の指摘と合致しています。

その報告書にはこう書かれていました。

第3章

1 鞭(ムチ)とは

(1) 鞭(ムチ)とは、日本のエホバの証人内部において、遅くとも1960 年代頃から数十年にわたり行われ続けてきた(後略)

それを明らかにしているという点のみ、このグラフは評価できます。

数字はウソをつきませんね。

 

しかも、1960年以降、2000年までは非JW親よりJW親の方が体罰をしているという結果です。

これです、これ。

これこそが問題だと言ってるんですよ!

報告書では「最も若い年齢のグループに注目すると,JWの親の身体的矯正は減少傾向にあった。」とか書いていますけど、そんなことどうでもいいんです。

 

本文中にはこんなことも書いてあります。

JW の親はJW でない親に比べて指導的矯正をかなり多く行っており,JWでない親は指導的矯正をほとんど行っていない。

噓ばっかり。

非JW親の指導的矯正はグラフから読み取ると、数値にしたら2.6~3.4でどっちかというと「まれにする」に近いじゃないです。

JW親より低いとはいえ、「ほとんど行っていない」(=ごくまれにする)とは言えませんよね。

完全にミスリードどころかウソです。

ウソをつく人は数字を…。


報告書には回答者のこういうコメントも載せられています。

確かに子供の頃親が厳しかったことはあった。お尻を叩かれたこともあった。でもその時代は学校でも体罰は普通にされていた。それを思い出してトラウマになるなどということはな[い]。
男性,50代,第2世代

はい出ました、「そういう時代だった」という言い訳。

この記事で書いたように、体罰を受けてきた人はそれを肯定的に評価する傾向が強いのです。

 

あと、そもそもこのグラフの集計方法が意味不明なので言ってもしょうがないんですが、エホバの証人での体罰はこんな数字じゃないはずですよ。

もしこれがアンケートの実態をちゃんと反映できているだとすれば、回答者は記憶喪失にでもなったのか、鞭を受けた人たちはみんな組織から離れてしまって、今残っているのはあの時代に鞭を受けなかった少数の人たちということでしょう。

それとも、ウソをつくために数字を使っているだけですか。

 

宗教と性教育」に関して、報告書は「子ども時代,回答者は両親とセックスや道徳について話すことができた。」と書いています。

ほんとですか?

道徳はともかくとして、セックスについては私はほとんど親と話していませんでした。

むしろ、ア〇ルなんちゃらとかオー〇ルなんちゃらとか、その手の言葉はものみの塔で覚えました。

オーラルは卑猥なことだと思っていましたので、高校の時に「オーラル英語」という授業があって、最初見た時はびっくりしました。

 

この1文にはカラクリがあって、「セックスや道徳」という表現にして、道徳をくっつけることで印象操作しているのです。

例えば、親と話すことができた割合が9割道徳で1割セックスだったとしても、「セックスや道徳について親と話すことができた」って言えるわけですから。

汚いやり方です。

 

輸血拒否の理由」という項目に関してです。

回答者の95.5%が医師から輸血を勧められても受け入れないと答えている」そうです。

残りの4.5%(323.7人)はどうした?

輸血受けちゃうの?

 

そして、「半数以上(62.9%)は,汚染された血液への恐怖も輸血を拒否する「重要」または「とても重要」な理由であると回答した。」とも書かれています。

未知のウイルスとか確かにあるかもしれませんが、現代の技術で汚染された血液の排除はかなりできてるんじゃないでしょうか。

エホバの証人の出版物のステレオタイプな書き方が原因なんじゃないでしょうか。

 

あと、「医療を拒否する重要な理由として,JWコミュニティー内での良くない反応に対する懸念を示したのは3分の1以下(30.9%)だった」ということなので、言い方を変えれば3分の1が教団内での制裁に怯えているということですね。

 

そういえば、忌避については何も書かれていませんでした。

報道でも再三言われてましたし、エホバの証人問題弁護団の報告書でも問題視されていました。

報告書の冒頭で「このグループとその価値観や活動に関する日本での非常に否定的なマスコミ報道を検証するためである。」と書いているのに、この点については検証しないんですね。

よっぽど探られたくない腹なんでしょう。

日本だけでなくて諸外国でも人権侵害という指摘がされていますし、実際に裁判所もそういう判断をしているところもありますからね。

自分たちが不利な点についてはだんまりです。

 

報告書の最後にはこう書かれています。

結論として,本研究は,日本のエホバの証人が自分自身と自分たちの宗教をどのように見ているかを,調査に基づいて明らかにするものである。

結局、自画自賛で「私達って素晴らしい」って盛り上がるだけじゃんね。