【生成AIの回答】
●lookは「見る」という動作(実際に目を使って何かを見ている)時のときは、OKです。
She is looking for her keys.
「〜に見える」「〜のようだ」という印象・様子を述べる(状態動詞)ときは、通常、現在進行形にはしない(進行中の動作ではないため)
You look tired.(正しい)
You are looking tired.(自然な文ではない。)
――ChatGPT
lookは文脈によっては進行形にできます。
She is looking at the painting.(「見る」という動作)
He is looking tired today.(今日に限って疲れているように見える)
――Copilot
※辞書や文法書によって見解がバラツクのは新興表現によくみられる特徴。生成AIの説明のバラツキはそのことを反映していると考えられる。
【事例研究】
●絵本、アニメの用例
“Ho, ho!”laughs Mr Bull,“Daddy Pig is looking a bit shaky!”
――Fun at the Fair(絵本)
「ホッホッ!」とミスターブルが笑います。「ダディピッグ、ちょっとふらふらしてるね!」
Mummy:“Why is George looking so sad?”
――George's New Dinosaur(アニメ)
「どうしてジョージはそんなに悲しそうな顔をしているの?」
【参考資料】
「ふたりはともだち』(Toadand Frog Are Friends, HarperCollins,1970)の一遍「お手紙」のCOLUMBUS21版は中学2年生用の教科書に収録されていて,学習指導要領に収まるように書き換えられている。
第1場面の次の部分を見てみよう。がまくんがポーチに座って悲しそうにしているのを見て,かえるくんが声をかける場面である。
"What is the matter, Toad? You are looking sad."(原作)
"What's the matter, Toad? Are you sad?"(COLUMBUS21版)
三枝 和彦『中学校英語教科書における文学教材を考察する―アーノルド・ローベル作「お手紙」を例に―』2018
【しんじの見解】2025年現在
状態動詞とされる「~のように見える」be lookingは絵本やアニメでも使われるほど広く普及した自然な表現といえる。状態動詞stative verbという分類法を考案し進行形で使わないという規則はVender1957を契機に広がった。言語は変わるのだからのだから半世紀以上前に創作された規則を見直さず、原作の表現を文法規則にあわせて書き換えるの逆ではないか。現実を規則に反映させるべきでは。一般の人が知らないうちに文法を表現を縛る道具に使っても誰も得しない。
多数意見を真似して拡散するのは生成AIとかわらない。人がすべきことは自分の頭で考えて規則の妥当性を判断すること。「使えない」という文法規則は、多くの場合、新たに広がり始めた表現を「言葉の乱れ」として規制するモノ。禁止して半世紀以上を経過しても広がり続ける表現は、やがて標準になるのは時間の問題。
食品には消費者保護の観点なら賞味期限の表示が義務付けられている。言語も食品の劣化と同じく経時的に変化するモノ。消費者の利益を守り、生産者の品質保持を担保するには、英文法規則にも創作年表示をすることが有用だと思う。
測昨年という重要な基本情報を隠されて、知らないところで書き換えられると消費者は判断のしようがない。規則が創作されたのが半世紀以上も前と分かれば、それが妥当かどうかは消費者は自らの調べて判断できる。lookの進行形の扱いは好例だろう。