私たちは、
知らず識らずのうちに
“不幸自慢”をしている
ことがあります。
例えば、
誰かが「忙しい」と
言っているのを聞くと
「自分もこんなに忙しい」と
忙しさをアピールして
しまうことがあります。
あるいは誰かが
「つらい目にあった」と
話しているのを聞くと、
「自分もこんなつらい思いをしたよ」と、
つらさの比較をしてしまう
こともあるかもしれません。
これは、
そのつもりもないのに
不幸を自慢しているような
状態になってしまっています。
“不幸自慢”は、
一見すると共感的で
あるかのように思える場合が
あるかもしれませんが、
人間関係に益をもたらさないため、
長期的に見ると人間関係に
綻びを生じさせます。
それでは、
なぜ私たちは“不幸自慢”を
してしまうのでしょうか?
それには、
いくつかの理由が
考えられます。
まず
“不幸自慢”には、
自分を自分で慰める
効果があったりします。
また、
他者の不幸と比べることで、
厳しい状況にも関わらず
耐えている自分を評価し、
自尊心を保てたりもします。
しかし“不幸自慢”は、
一時的に自らを哀れみ
慰めることはできても、
その不幸から自らを
救い出すことはできません。
そればかりではなく、
“不幸自慢”が慢性化していくと、
人間関係もうまく
築けなくなっていきます。
できるならば、
こうした状態に陥るのは
避けたいものです。
もしも、
他の誰かの話を聞いて、
“不幸自慢”をしそうになったら、
自分のことを話すのではなく、
「相手がその大変さと
どう向き合っているのか」、
「どのようにして
乗り越えようとしているのか」、
などに関心を向けるのが有益です。
そうすることで、
大変なのは自分だけでない
ということを知ることができますし、
相手の話に耳を傾けることで
人間関係にもプラスに働きます。
そして
ひょっとしたら、
そうした話の中から
自分の悩みを乗り越える
ヒントが得られることも
あるかもしれません。
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