プロセスフォーカスで行う3つの課題【ラーニング】 | ウェルビーイングのおすそわけ

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(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

教育的な支援の領域では、
プロセスを重視することの

必要性が語られることが

少なくありません。


こうしたことの裏付けは、
教育心理学者の
キャロル・ドゥエックらの
グロースマインドセットの
研究でも明らかになっています。


学習する意欲を支援し、
成長促進を願うのであれば、
行動の結果やあり方を褒める
パーソンプレイズよりも、
結果に至る過程や
努力を認めたり褒める
プロセスプレイズの方が
効果的であることが
確認されています。


こうしたことを土台にして、
更に内発的モチベーションに
支えられた学習のフィードバックが
湧き起こるように支援するためには、
プロセスプレイズから進んで
プロセスフォーカスに移行すると
より有益と考えられます。


なぜならば、
praise(褒める)する

という行為は、
内発的ではなく
外発的なものだからです。


プロセスフォーカスの際に
支援の対象となる学習者と
共有しておきたい情報が

三つあります。


一つ目は、
求めるものに
関する情報です。


具体的には、
目的や目標や
願っていること
などに関する情報です。


二つ目は、
自分が得たことに
関する情報です。


これは、
自分がした行動の
影響として手にした、
結果や成果や外部の評価、
自分の内側に湧き上がった
気持ちや感情、
自分を取り巻く環境
などに関する情報です。


三つ目は、
自分がした行動に
関する情報です。


例えば、
自分が何を考え、
どのように振る舞い、
何をしたのかということ
などに関する情報です。


こうしたことを
共有しながら、
結果に至るプロセスについて
共に振り返ることで
学習のフィードバックが
動き出すようになります。





そうした
学習のフィードバックから
次の3つ課題について
見出すことができれば、
より成長促進が見込めるでしょう。


1.維持課題

結果に至るのまでの
プロセスにおいて、
上手くできていることで、
それをどう維持するのかということ。


2.成長課題

上手くできていることや
振り返りによって
新たに見つけた自分の強みを
どのように向上させるのかということ。


3.改善課題

失敗に終わったことや
期待とのギャップがある場合に、
行動を変えたり
目標を変えるなどして
どのようにより良く
できるのかということ。


こうした3つの課題を
見つけることができれば、
自律性と有能感が向上し、
支援者との関係性も
より良くなると考えられます。





プロセスフォーカスは、
叱るとも褒めるとも異なる、
内発的モチベーションに根ざした
学びの支援を行うことができます。


プロセスフォーカスは、
子育てや職場など
あらゆる場面において
活用することができ、
更にその人が持っている
特性を最大限に活かし、
自己開発できる効果的なアプローチと
いうことができるでしょう。

 

 

→関連する記事

「プロセスフォーカスを促進する」

 

 

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