取引と関係のアプローチ(後編)【リードマネジメント】 | ウェルビーイングのおすそわけ

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(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

取引及び関係のアプローチでは、
両者共に相手に親切に接したり、
話に耳を傾けるなどといった
よく似た対応がとられるため、
一見すると違いが分かりません。


しかし、
両者の意図は、
全く別のところにあります。


取引のアプローチでは、
親切な対応や傾聴などは、
相手をこちらの思うように
操作するために行なわれます。


一方関係のアプローチでは、
お互いを理解し合い
関わりを強固なものと
するために行なわれます。


デービッド・メイスターは、
両者の違いを次のように
表しています。


〈取引のアプローチ〉

◆一夜限りのつき合い
◆彼ら
◆対抗者
◆短期的利益
◆疑念
◆目標は自分を魅力的に見せること
◆交渉と駆け引き
◆選択肢を残し、義務を避ける
◆現在に注目する
◆細かい契約を作る
◆おもな目標は勝利すること
◆人から離れた形式的なスタイル
◆われわれが言うこと、することの準備とリハーサル
◆彼らが言うことを聞く
◆普段のやりとりで緊張し、消耗する
◆やりとりのスタイルは防衛的


〈関係のアプローチ〉

◇恋愛
◇われわれ
◇仲間
◇長期的利益
◇信頼
◇目標は相手を理解すること
◇与え、助けること
◇コミットメント
◇将来に注目
◇将来助け合うという、大まかな理解でよしとする
◇おもな目標は関係を保つこと
◇人間的、献身的、親密なスタイル
◇相手の反応に適応する柔軟性
◇彼らが感じていることや、なぜそう言うのかを聞く
◇普段のやりとりでリラックスし、心地よい
◇やりとりのスタイルは開放的で探究心旺盛


短期的なことだけを考えていると、
取引のアプローチに
傾きやすくなります。


取引のアプローチを続けていると、
その言行からやがて
それが見抜かれてしまいます。


そうなると、
周囲からの協力は
得られなくなり、
組織は弱体化していきます。


組織が一体となり、
より良く機能するためには
取引よりも関係のアプローチが
求められると言えるでしょう。

〈引用文献〉
脱「でぶスモーカー」の仕事術/デービッド メイスター
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