ダニー・暴威 | 日々点描

日々点描

笑え、俺

 湿度が上がると、おそらくダニが増える。おそらく、とは奴らが見えんから確信には至らない。

 

 夜中、どれほど強力な睡魔だろうと、尿意と痒みには絶対に勝てんように人間は出来ている。

 一箇所、あれ?と思ってポリポリやってると、瞬く間にあちこちもぐら叩きの如く痛痒点が拡散増殖しやがるから、果てしなき格闘しているうちに目が覚めてしまう。

 

 “ダニを集めてくたばるシート”とやらを買って来て、セットしている。

 しかしこれ、どこに置けばいいのかがよくわからんのだ。

 身体から離れた場所では、吸引力が届かず効果が薄いような気はするが、身体の近くに置いとくと吸引されて集ってくる奴らが、あ、こんなところに足があるがや、と、死地へのついでに噛んでいききゃがる懸念もある。

 

 俺の留守中に片付いてくれればいいのだけれど、寝てる最中に痒くなったらもはやど~しようもないのである。

 見えんから始末が悪いのだが、もしも蟻みたいに目視出来たりして、寝床で黒いのがワラワラしていたら背筋が凍る。

 見えんままで、ええ。