ゼイ・イエズ | 日々点描

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笑え、俺

 例えば、どこかの食堂かレストランで対象者制限なしで食事の無料提供を実施したとする。

 

 そんなんいらんという人も居るかもしれないが、ここでは全員が飢餓状態だという前提とすれば、告知段階では大歓迎で店は称えられるだろう。

 しかし、食うためには予約や身分証明や書類提出や煩わしい事前手続きを要求される。

 腹が減ってる分、誰もが気が立っているからどんどんイライラしてくる。

 

 我慢して待たされた挙句、ようやく出された食事が冷めてて美味くない上に、万人平等に腹の足しにならなかったとしたら、店への感情は感謝から大逆転してむしろ憎しみに変質するのは確実である。

 期待は、都合のいい方だけに増幅するため、思い通りにならないと、フラット以下の奈落へ転落するのだ。

 

 ただひたすら、人気取りと目くらましだけを目的として実施されてるらしい定額減税とやらは、更なる怒りと不快感を増幅させるだけにしかならんことを、愚か者どもは誰一人予測が出来なんだのだろうか?確かに、計算上の実利は与えられるのかもしれないが、喜びを感じている民衆が居るとは思えん。

 

 特に経理財務担当者や個人経営者や自営業。

 どえらい煩雑複雑厄介面倒なハードルを必死こいて越えた奴だけ、報酬のニンジンやるよとあざ笑われているような不快感しか残らない。

 政策の感謝など一ミリも出来ないし、支持率回復などあってたまるかと拳を握りしめる。