大惨の男 | 日々点描

日々点描

笑え、俺

 ネットで大炎上させている馬鹿が、後を絶たない。

 

 大きな声では言えないし小さな声でも絶対に言わないが、奴らの愚行狼藉についてその気持ちが若干わかったりもする。

 人は誰でも魔がさしたり、つい調子ぶっこいて踏み外すことはあるのだ。

 連中のやってることほとんど、他にもやってる奴は絶対に居るだろうし、まっとまっとスゲエ愚か者はゴマンといるような気がする。

 ただ、表に出ないだけである。

 

 ネット社会になり、あらゆる隙間暗がりにエゲツナイくらいに光があたるから、もはや逃げ場はほとんどない。ゴキブリの数が増えたわけではなく、古民家みたいな隠れ場所が減っただけなのだ。

 

 正直言うと、連中と似たようなことを俺もやったことがある――かもしれない。

 でも、おれがクズに身を落さず済んでいるのは、誰も知らんからに過ぎない。

 例えば森の中の巨木が倒れたとしても、誰も見ず聞かなければ、倒木はなかったと同じである。

 

 だから、やったことだけでは左程のクズと責めるつもりはない。多分、無関係の野次馬に吊るし上げられなきゃ、内々で“御免ね”で済んだ件も少なくないと思っている。

 ただの馬鹿や愚か者が、筋金入りのクズに転落するのは、てめえで発表するからなのだ。

 他人に見られてどんだけ儲かるのかは知らんが、それが賞賛か軽蔑かの区別も出来ずに、胸張ってゴミダメに飛び込む行為が、ど~しよ~もなく救い難い人間のクズと看做している。