Memsマイクの音楽用途としての可能性開発を昨年よりおこなってまいりました。
☆ 試作は最終に近づいてきました。
このたび名古屋にお住まいのバイオリニスト 松本一策氏にお願いして2種類のマイクロホン(Memsマイク ICS-40720、730使用)の試用をおこなっていただきました。
テストしたマイクロホン
外形3.5mmと6mm(ICS-40720およびICS-40730使用マイク)
今回はバイオリン演奏によるクリップオン及び至近距離のオフマイク条件でのご報告となります。
(Memsマイク2種類の録音にはPAD = -18dBが入っています)
これにてファンタム式パナ改 FetⅡに対するFetⅡi に相当します。
バイオリンの宅録及びPAを意識したこの2つのマイクの姿を見ましょう
(※本記事内容は松本氏のご厚意により御了解いただいております)
ISSAKUDTM 「ブログ」
https://s-violine.com/index.php?QBlog-20200321-1
「MEMS 3.5」はICS-40720使用 外形3.5Φマイクロホンです
「MEMS 6.0」はICS-40730使用 外形6Φマイクロホンです
「ON」は楽器クリップオンが条件
「OFF」は楽器上空 約70cmが収録条件となっています
(DPA 4099ではオフ収音ではなく、ややオフったクリップオン条件であるとのこと)
比較対象マイク音源とはできる限り同一レベルにてご試聴ください。
(ヘッドホンをご使用ください)
【下記音源部は松本一策さんのブログにリンクしています】
ブルッフ
ヴァイオリン協奏曲第1番の冒頭
- モンティ
- チャルダッシュより
- スケール
- ト長調4オクターブアルペジオ
- バイオリンへの装着例 (写真撮影:松本一策さん)
- 3.5Φ超小型マイク(ICS-40720使用)を装着 ①
- 3.5mm超小型マイク(ICS-40720使用)を装着②
- COUNTRY MAN Tie Clip使用
- 6mm小型マイク(ICS-40730使用)を装着①、
- FetⅡ時 も同一
- 6mm小型マイク(ICS-40730使用)を装着②
- 6mm小型マイク(ICS-40730使用)とFetⅡ、AT8418 ホルダー
- 3.5mm超小型マイク(ICS-40720使用)とCOUNTRYMAN Tie Clip
- 撮影:Shin
- DPA 4099をクリップオン装着(ON)
- 感想(Shin)
- 極小3.5Φ(ICS-40720)使用の実力が見どころであろう。
- 十分いける。
- オンマイク(クリップオン)ではICS-40720も40730も十分な実力を見せる。特に3.5Φ(ICS-40720)使用マイクのパフォーマンスは形状的にも極力演奏上の邪魔になりにくく実質的と言える。
- ケーブルの細さ(1.35mm径)は「コワイ」、とその長さとともに再考の必要をご指摘いただいている。
- 70cmのオフマイクではオン同一条件ではレベルの低さが目立ちますが、40720、40730両MemsマイクともにSN比の高さゆえレベルを揃えれば品位の高い収音を見せているのがわかります。
- DPA 4099ではオフ収音ではなく、ややセッティングを変えたクリップオン条件であるとのこと。
- 無指向性マイクは特にケースの振動衝撃には鈍感であるためクリップオン時には単一指向性比でスッキリした音が得られます。
- このオン表現の違いは好みの分かれるところではあります。
- Memsマイク特有の高域ピークと外筒のレゾネーションはやはり課題、それらをおさめれば完成です。
- ICS-40720 筒レゾネーション対策の実際 撮影:Shin
- これらは比較録音でぜひお確かめください。
- またPA耐力は4099同等である旨報告いただいています。
- Memsマイクの音楽使用に大きな可能性を見出すことができました。
- これらのデータをもとに最終完成にむけてまいります。
-
Memsマイクは一般的手順の手半田付けでは必ず破壊します。
「プレヒート」=一定の予熱処理により安定した手半田が可能になります。 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12574034452.html?frm=theme
- 本実験に全面的にご強力いただいたバイオリニスト 松本一策さんには重ねてお礼申し上げます。
- とき同じくして
- 2020年4月現在、全世界的なコロナウィールスのパンデミック、先の見えない危機的状況に至り、皆様方の健康をお祈りするばかりです。
- 以上
- おしらせ
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fetⅡ、fetⅡi、fet3、LZⅡb など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作)
モノ作り日本もっと元気出せ!
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