現在でもクリスタルマイクは根強いファンを持ちます。
所属のアマチュア無線団体である「音創り研究会」が今年もハムフェアの限定販売向けに始動開始しました。
今年の目玉商品は「クリスタルマイクキット」になる予定です。
時空を超えたクラシックデザインで21世紀によみがえるクリスタルマイク、Shinも加わって進めはじまりました。
計画中のアマチュア無線用クリスタルマイクロホン。
1950年代の普遍的デザインを完全再現したオリジナルです。
形状と方式違いをもう1機種予定しています。
クリスタルマイクは「過去のマイク」と思われ、専門書でもセラミックマイク(圧電ブザー同等)と一緒くたにされてしまって存在そのものを知らない層がほとんどとなって久しい状況です。
(米)アスタティック社、(独)ホーナー社の製品が有名です(でした)。国内AIWAは半世紀前に終了しています。
ASTATICは2001年を以て「Silver Eagle」(下写真)の最終生産を終え、HOHNERはASTATICから供給を受けたJT-30をもとにその後継機「1490」の販売を継続していますが品薄になりつつあります。
また、こうして調達できているロッシェル塩のクリスタルマイクエレメントの入手については全世界探し回ってもまず不可能同然なことがそんな理由なのでしょうか。
最終ロットのASTATIC Silver Eagle (2001年製)です。
主な利用:アマチュア無線のDX(遠距離)交信用、そして音楽用途ではブルースハープ(ハーモニカ)用として根強いファンを持ちます。
周波数特性のナローさ、ディストーションの力強さがそれを支えているのかもしれません。
ここまでは良くも悪くも「クリスタルマイク独特の音」ありきでしたが今年の「音創り研究会」の企画は「音の良いクリスタルマイク」です。
おそらく現存するクリスタルマイクの中ではもっともワイドレンジなクリスタルマイクになるはずです。
クリスタルマイクは「金切り音的」で音の悪いマイクの代表という誤った常識が昔から一般的であり適正な技術アプローチが開発されないまま安易にダイナミックマイクやECMのパフォーマンスの良さに消滅をよぎなくされた残念な歴史があります。
あらためてそれを克服した音には経験豊富な方ほど「エッ」と驚かれるはずです。
一方、慣れ親しんだ「昔ながらのクリスタルの音」もたいへん重要です。機械的・電気的なわずかな条件違いによりこの音は激変させることができますので、ここをどうやって選択させるのが一番効率的だろうか?、と考えています。
予定製品ではこの選択で、「DX用設定では」パイルアップ(複数局の呼び出し電波の重なる中、音声明瞭度の高さでブッチ切る)に強い海外DX交信用を予定します。
目標はASTATICとHOHNERを超えることです。
もう一つビッグニュースがあります。
劣化して感度の落ちてしまった長年の愛機 ASTATIC Silver Eagleの復活運用向けにリフレッシュ・メンテナンスが出来ないか、と実験を重ね、同等以上の素晴らしい結果が得られました。
「音創り研究会厳選」Silver Eagle換装用クリスタルマイク・エレメントの限定販売を計画中です。
ハムフェア(8月25・26日)をお楽しみに。
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作)
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