1813 :プリモ EM158を使ったファンタム式P改マイクロホン 「FetⅡ Bright 」 | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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WM-61Aなき後

 

秋月電子から突如凄いECMが現れた。

 

プリモ「EM158」の衝撃的アキバデビューです。

   

ファースト・インプレッション  試作を経て全貌が見えてきました。
 

 

さっそく「ファンタム式・パナ改」・・・いやパナではないんですよね、「プリ改?」、「ファンタム式P改マイク」としておきますね)
 

 

そんなマイクを製作してみました。

 

FetⅡbright  (フェット・トゥー・ブライト) です。


 レンズ:バブルぼけの代表選手 Meyer Optik Golritz  Trioplan 100mm f2.8使用


 

位置づけとしてはキャラクター的にFetⅡ のハイに輝きを加えた同一シリーズ としました。

ファットで我が道をゆく優等生 FetⅡ そしてその直系、育ちの良い現代っ娘 FetⅡbright 。 お好きなのはどちら?

 

いま一度「ファースト・インプレッション」記事をご参照ください。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12377368591.html

 

 

サーチ フロントメッシュのため、中身がWM-61Aのバージョンと見分けがつきにくいです。

 

光にかざすとフロントの13個の孔が見えます


 

 


(FetⅡ‐bright 回路図)

 

テッパン的な実績と信頼性で、ついこの回路使っちゃいます。

 

コンデンサ1個使用の省略形でもなんら問題ありませんよ。

 

「Operating電圧:3.0V」なのにどうして8Vもかける?

 

これはWM-61Aでも同様ですが、この電圧は許容範囲でできるかぎり高くすることで高音圧時のひずみ特性を改善し、よりHigh-SPLを許容ようするのが目的です。

 

(基板の様子)

 


従来からのFetⅡとなんら変わるところはありません。

 

 

 

(マイク筐体)

1.ShinさんのFetⅡはどうなってるの?という疑問をお持ちだとおもいますが、

すみません、この箇所だけは公表できません。

 

しかし写真から判断されて完全に同一物を作った方がはじめて現れました。今年読者のある方からの連絡にビックリしました。

しかしこれは秘密にしていただく事とそれを販売することを厳禁、ご遠慮願っています。

 

2.最重要要素はECMカプセルの静電シールドにあります。

 

ケースは総金属製、フロント部は「ステンレスメッシュ100」の絞り加工で仕上げてあります。

これはEM158カプセル(裏面以外)を成形メッシュで包んでECMケース部(GND)を高周波的に低インピーダンス接地し、ファラデーケージ構造によりハムの完全防止。

さらに微細メッシュによる風防効果を加えて「吹かれ」防止をはかっています。

 

 

(おちいりやすい自作マイクの残念構造について)

 

1.マイクに手を近づけるとハムがでる。

2.マイクをさわるとハムが消える。

 

これはどちらもEMC設計が不適切または対策を考えられていないためです。

 

(EMC=電磁環境両立性)アナログ・デジタル問わず電子機器設計の基本ルールです。

 

 

(おちいりやすい例)

 

上図のいずれもがEMC構造不良ですので誘導ノイズ(ハム)に悩まされます。

 

答えは書きません、マイクロホンクラフトには「等価回路」に描きなおした「見えない回路を頭に描く必要があります。

または失敗をくりかえすうちに起こるNGパターンから読み取る手もあります。

「マイクにさわってないとハムが出る」なんておかしいはず、なぜなのか考える・・・そういうこと抜きにマイク・クラフトはできません。

 

 

※ 無指向性マイクの場合、指向性マイクほど「防振構造」は必要ありません。手触り・ショックノイズ軽減にはむしろECMの高質量・高剛性化の方が先です。

※ カプセル背面の筒状空間の共鳴(レゾネーション)でマイク音を汚します、脱脂綿などを詰め、「鳴き止め」するのがよいでしょう。

※ カプセルをパイプ先端から引っ込めてECMを取り付けると同じ理由で超高域が不自然にブーストされてしまいます。

 

 

fetⅡ‐bright  はご注文により製作しますのでお問い合わせください。

 

          以上

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

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★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

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