1721 :真空管 KORG Nutube、 磁石でマイクロフォニック・ノイズを消す | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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(本記事内容の商業的・知材的窃用は堅くお断りします2017年9月17日 管理人Shin)

 

【KORG Nutube、 磁石でマイクロフォニック・ノイズを消す】

 

完成度99% の製品は「未完成」以外の何ものでもない。

 

残りの1%を成し遂げるには、そこまで費やした数倍のエネルギーを要することを経験していますが・・・

 

あの「キーン」というマイクロフォニックノイズ、「直熱管」だからあたりまえですか?

一度耳につくと延々とまとわりついている、それが「止まる」ということになったらどうでしょうか。

 

したがってここではフェルトやスポンジ、ゴムで浮かせたり、フタをすることはありません、それは本質的な解決とはなり得ず、あとからで十分だからです。

 

びっくり!!この実験をNutubeの「マイクロフォニックノイズ対策」として単にまねることはお薦めしません。

  ぜひご一緒にここから先を考えていきましょう。

 

 

稲妻 発生プロセスを絶つ!

双葉 マイクロフォニックノイズの本質はまったく別なところにあります。

Nutube自体を防振する前に一弦琴のように「ピーン」と張ったフィラメントを振動させない事、「音を出させない事」は受動的な「防振」とはカテゴリーが異なり、それが課題です。

 

こういう物理現象は本質に迫ることのない「消臭剤」的な対症療法ではなく、まっすぐ原理原則で考えるのが筋道だとShinは考えます。

 

問題は「いかに発生プロセスを絶つか」、ここに集中しました。

どんなに常識外であろうと型破りであろうと、そんなことは構わない。

 

以下のレポートは1年前(2016年9月~10月)に実験したものですがある理由により1年間公表をひかえていたものです。

このたびそれが解禁されたため、いちはやく要点部分を公表します。

 

おやっ? このNutube、光りかたが変ですね。

そう、これが今回のマイクロフォニックノイズ対策をおこなったアノードの光り方です。

アノード全面がボヤッと光るのではなく、磁気により熱電子が強く収束されるためアノード蛍光面に細く1本のスジとして光ります。

 

 これは、かつてのチューニングインジケータ三極管(6E5、6ME5)の動作やブラウン管の動作と同一プロセスです。

磁気収束させて蛍光面に1本の線にすることの意味を思い出してください。それでも「ぼんやり」光るほうがお好きですか?

 

 

(マイクロフォニック・ノイズ対策実験)

 

《目的》 マイクロフォニックノイズの抑制、減衰・消滅時間の短縮

 

(結果)

Nutubeの外部から磁気的な手段(ネオジウム磁石)により回路に一切触れることなく上記目的を大きく改善した。

 

(概要)

現状:5.3kHZ付近にみられるマイクロフォニックノイズは1分近く余韻を伴って顕在化している。

本対策実験ではこれが2.5~10秒に縮まることを確認した。

さらに「キーン・余韻の低減」にとどまらず最初の「打撃ノイズの打ち」消しまで進行中です。

 

また対策の余録としてひずみ率の低減まで得ている。

その結果、劇的な定位の良さを獲得、圧倒的な分離の良さはきわだった音質的な特徴となっています。

それはあきれるほど次元の差、特にオーケストラを聴いたとき「ナニコレ?」という結果に。

!混濁した演奏が、空間に「ビシッツ」と定位するサマは、これが普通なんだ、と誰でも感じるはずです。

 

 

(実験)

 

 

条件1:現状(未対策) マイクロフォニックノイズの60dB減衰時間は57秒であった。

条件2:大型ネオジウム角型磁石(50×10×5 = 3,030Gs)を使用し磁石金属メッキを基板マイナス電極に接地した。

条件3  : DAISO小粒ネオジウム丸磁石(6φ、3mm厚 2,800Gs)を50X9X6の鉄材(GP)に18mm間隔で張付け,GPを基板マイナス電極に接地した

 

 ※条件2のとき、マイクロフォニックノイズの60dB減衰時間は2.5秒 条件3のとき10秒であった。

 ※磁石位置決めは表示が細い「日」の形となり、かつTHDの最も低下する点が最適場所であった。

 

 

双葉 ネオジウム磁石を用いたマイクロフォニック・ノイズ対策の写真

ネオジウム磁石(50×10×5、 3,030Gs)をNutubeの真裏から場所を選んで当てます。

「キーン・ノイズ」の余韻が短く、表示がきれいな細い1本線になる位置を選びます。

ネオジウム磁石は金属メッキされていますので、この位置では「ハイインピーダンス素子」になるため必ず接地が必要です。

浮いているとかなりハムります。

 

なお使用ネオジウム磁石は「サンギョウサプライ」: http://www.e-sangyo.jp/  から購入しました。

 

 

 

注意

ネオジウム磁石は「世界一超強力」といわれるほど想像以上に強く、周囲、鉄製のあらゆるものに勢い良く吸い付きます、これによる事故の起こらないよう、実験まわりの整理が肝心です

 

また、ネオジウム磁石がノートPCなどの下にもぐりこまないよう十分ご注意が必要です。

最悪HDDデータの消去に至ることが予想されます。

 

上記十分ご注意ください。

 

 

(Shinからのコメント)

マイクロフォニックに悩むすべてのNutubeファン諸兄、今回はここまでの情報ですが一人でも多くの方がこの対策を検証してください。

 

この「奇跡」ともいえる真空管デバイスを生き生きと発展させる使命を私達は負っているのだと感じます。

 

ペン 意見は下にあるメール窓からお願いします。

この対策に対する疑問点はご説明します。

なお本質的対策、根治対策となり得ない受動的な「Nutube本体に対する吸音や防振構造」についてのご意見はご遠慮ください。

 

 

          次回記事に続きます

                  https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12311466402.html

 

 

 

 

 

 

 

 

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(Shinの「ファンタム式パナ改マイク」は従来通りPanasonic WM-61A使用です)

 

 

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