1625 :「音創り研究会」のリボンマイクキットDMR-02の製作 | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイスだ※
※百の議論より一つの事実※

「音創り研究会」とはハム(アマチュア無線)でSSB送信音声の高品位化をめざす技術集団。

Shinも今年からその一員です。

 

したがって開発・販売当事者と購入者の両方の立場で話を進めます。

 

リボンマイクキット DMS-02

http://www16.plala.or.jp/ja1bbp/SCS_sale_2016.html

 

もし「売り切れ」になっていましたら担当にお尋ねください。

 

 

日本では リボンマイクの手作りキットはまず聞いたことがない。

 

あったとしても「大人の科学」の付録のようなもの、とか廃物利用の理科教材をつい思い浮かべることでしょう。

 

ダメ NO! NO! 最近のリボンマイクの中であらゆるメーカー製をしのぐ音質を持ちます。

 

なぜならば、この集団、「本格的」という言葉が嫌い、それはホンモノになり得ないからです。

 

◎最終音決めはShinのスピリッツ&スパイスを加えて仕上がっています。

◎剛性の高い金属フレームと3,960ガウスのネオジウム磁石採用

◎リボンは国際標準の1.8μm厚(1μmは1000分の1mm)

 

◎トランスは音創り研究会特製のMADE IN JAPAN 、半年以上何種類も試作を繰り返し妥協を知らない開発メンバーが辿り着いた超極太4本どり一次巻線、他に類を見ない高巻数比1:50でハイアウトプット、高透磁率パーマロイCコア使用採用。

 

あのLUNDHALを超えろ

ド迫力でメンバーの意思は固まった。  

 

 

これはリボンマイク収集家のリボンマイクトランスを交換比較試聴を繰り返してたどり着いた品質。「世界の同類トランスを完全凌駕した」と会が自負する渾身の名トランスTRM-1”響”(kyo)の正体。

 

これを使ったが最後、RCAの図面による復刻品・EDCORや垂涎のLUNDHALを軽く引き離し、いままで虎の子だったLUNDHALをあっさり特価で手放した開発メンバーも、それほどの性能のリボンマイク専用トランスの誕生となった。

 

すべての生産が中国・ほかに流れるなかMADE IN JAPANの底力を見た!

 

【キットを見てみよう】



コンパクトな箱にはすべてが収まっている。

取説、工作手順書などはCD-ROMに。



キット内の構成物の数々

本気度が半端じゃないうれしいキットです。


【製作】
実に親切な組み立て説明書がPDFで付いてくるので安心です。
 
(完成したモーター部)
マニュアルの順を追っていけば1時間ほどで完成できます。

この部分がリボンマイク・ユニットになります。リボンマイクユニットはこの世界では「モーター部」と呼ばれます。

 

しかし今回、3mm幅のリボン箔が3本用意されていますので失敗しても大丈夫という親切企画となっています、それでも1.5μm厚はキッチンのアルミホイルとは次元の異なる慣れが必要です。

 

 

(Shinモデファイ) エンボスリボンのススメ

特にコルゲーション(ひだ)成形とリボン張りは難関です。

 

そこでこの「コルゲーション」ではなくはShinさん発案の「エンボスリボン」の加工法をご紹介します。

(キットでは「コルゲーション」方式で案内されており、この方式は「会」では関知しません)


(ハニカム構造に近いため圧倒的な機械的強度の極薄リボンが完成します)

これによる音質および感度変化はなく、質量を減らしながら切る磁束(magnetic flux )には変化のないことを推測できます。

 



完成したリボンマイクキット「DRM-02」

(このあと防塵メッシュを張ります)

 

高域反射板とこのトランス(TRM-1:「響」)が圧倒的な音質のリボンマイクの成功へ導きました。

 

リボンマイクはマイクユニット(モーター部)のインピーダンスは極めて低いため、ノイズの心配なくこのままマイクロホンとして使用出来ます。

 

しかしそれはあんまりですのでBM-800のケースを利用してこのように収めました。



トランスは固定の必要も有りません。

 

手作りリボンマイクは国内でもごく一部の人によって製作されていますが「ドロン」とした低域が特徴、高域は数kHZでロールオフするのが普通です。

 

「DRM-02」ではRCA 77DXや国内AIWA、東芝の構造に習いました。

東芝Bベロ(1962~3年の個体です)、かつてラジオ局アナウンスブースの定番。

 

(完成したDMR-02の高域特性)


その結果、ド級トランス(TRM-1:「響」)の性能とあわせて一見コンデンサマイクのような高域特性を得ることに成功しました。

もちろん低域もタップリとしています。

 

 

(音響技術セミナー マイク評価テストにて)


 
試作品(プロトタイプ)を津軽三味線PAに使用した例

 

結果はコンデンサ型ダイナミック国産アクティブリボン多くの音響技術者によるテストのなかでノイマン U-87、SONY C38Bに並ぶ最高評価であったことをご報告します。


 


 「手作りリボンマイクおそるべし」、そんなキットです。

 

 

  以上

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (オリジナル・パーツで製作)  
(Shinの「ファンタム式パナ改マイク」は従来通りPanasonic WM-61A使用です)

 

モノ作り日本もっと元気出せ   

 

 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

 

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

 

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