1513 :「ファンタム式パナ改マイク」AMP部製作のレシピ | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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※ 流通在庫はなくともWM-61Aの「個人所有数」はおびただしい数に及ぶようです。

 

「ファンタム式パナ改マイク」を参考にされた非常に質の高い自作例が増えています。  

 

Shinも皆様の工夫の凝らされた作品を楽しく拝見しています。

賛否両論、ご批判は承知しています。

シンプルな超小型FET-AMPはきわめて限られた空間・大きさの制約の中「ファンタム電源」でのみ動作する業務用コンデンサマイクとしての標準要件にもとづき内容を熟考してあります。

 

その結果、高S/Nとナチュラルな音はあらゆる現場で受け入れられて5年間、まことに有り難いかぎりです。

皆様の作品で、特にAMP部分の製作はそれぞれのご苦労がうかがえる一方、作りづらさも垣間見てとれます。

 

特に感ずるのはパーツの入手の問題です、大きな金属皮膜抵抗で頑張っておられたり、いまだにWIMAのMKS-2と無関係なコンデンサをMKS-2として買わされたり、現実に混乱もみられます。

 

http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11851403892.html (ご参考ください)



New fetⅡ

 

それならShinさんオリジナルの工程を実際に見ていただくのが良いだろうと思い今回写真でご案内します。

 あの回路はたとえカプセルが変わっても定数を変えるだけで普遍性がありますので再登場させました。

 

(基板)

Shinさんのオリジナル最大の長所は回路図そのままの配置であることです。

動作上不要箇所をそぎ落として作りやすくしました。

(この配置とは違う方法で見事に作る友人のバージョンも機会があればご紹介したい好例です)

 

2SK330 ミニサイズである2SK330は在庫薄ですがまだ入手は可能です。

 

2SK184ほか2SK1182SK514 がミニサイズの小信号用FETとして互換使用できます。

これらはWeb上でもまだ手に入りますのでくれぐれも「必要数」購入し、決して買い占めることをしなければまだまだ枯渇を遅くすることができます。

また「ヤフオク」でもまだかなり手に入ります。

サイズを気にしなければVgds::50V以上の小信号用ならOK、次をご参照ください。

http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11851403892.html

 

fetⅡを例にしたXLR収納AMP部の製作レシピを初公開します

 

(回路図)

2010年2月発表時の回路から電流制限抵抗及び携帯電波侵入防止コンデンサを省略してあります。不要部分の削除であり音質的にはいささかの変化もありません。

【製作】

基板製作以降をご覧いただき全体を把握ください。

 

真上からみた

穴はケーブル通しです。(φ3.2)

基板はこのサイズで作ればノイトリックNC3MXXにジャストフィットし、ガタついたりしません。  

使用部品がきわめて小さいことにご注目ください(このブログ記事を参考に製作された方のほぼ100%がこの抵抗にご自分の無頓着な判断で「普通の1/4W型」が使われてバカデカイ基板になりXLRコネクタにおさまらなく苦労されています。実にムダです。

抵抗:KOAの1/4Wミニサイズ(千石電商扱い)

コンデンサ(WIMA MKS-2)桜屋電機または海神無線より購入。

 

千石電商「MKS-2」なるコンデンサは本物だったり、別モノだったり一定しません、見てはじめてわかる、これは通販では選べません。)

「MKS-2表記」のない別のコンデンサが「MKS-2」として届いたら迷わず返品しましょう。(この記事をおおいに使ってください)

 

※その点上記2店では別モノの誤販売はいままで全くありません

(TOP面に印刷のあるモノはたとえ「MKS-2」として売られていてもWIMA社の別なコンデンサで低域の薄いピーキーな音にガッカリします。 下の写真のものがMKS-2です 

 

本物には「MKS-2」と表記があります、それがないコンデンサは「MKS-2」ではありません。

 

ユニバーサル基板の厚みに注意

基板厚は1.2mmです、これより厚いものはXLRコネクタの②③~①のスキマを使った実装は困難になります。

 

横からみた

基板の長さ・厚さはこのサイズでドンピシャ

(長さは穴数でわかります)

 

裏からみた

 

裏付部品として2.2kΩ、1MΩ2個

1MΩ足には「イラックス(耐熱)チューブ」を使用しています。

 

カプセルからのケーブルを基板に配線

! (先にブッシングを通しておくのを忘れずに)


あっ 「いけねーブッシング入れ忘れてた」・・・・とか

結構アルアル という方、いらっしゃいますよね。(^_^;)


 

 

ひっぱり防止ストッパ

「ビニタイ」をこの位置にきつくネジリ巻く、

両端は適当に切り落とすだけ。




XLRシェルに収めて出来上がり

 



「名機」といわれる New fetⅡ の完成

 

 

 

 

≪場外乱闘≫

fet3の場合は同一回路をここまで小さく作りますが事故を起こしたことはありません。

(秘訣は「事故を起こさない作り込み」だけです。)

 

クローバー これだけはやってはいけない

入手が難しいとか、その辺のパーツで作った・・・としても

FETと抵抗だけはミニサイズを使わない限り無理。

特に普通サイズのFETと普通サイズの1/4W抵抗では絶対にノイトリックコネクタには入りません。

Fet3に至ってはその場であきらめることになるでしょう。
 

                      以上

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (オリジナル・パーツで製作)  Shin

 

(Shinの「ファンタム式パナ改マイク」は従来通りPanasonic WM-61A使用です) 

 

 

モノ作り日本もっと元気出せ   

 

 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

 

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

 

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
 

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                             管理人(Shin)                             
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