※ この記事は公開から13年以上経過していることにご留意ください。
2024年追記
ことしの正月は半田ごてを握り続けて元日を迎えた。
来年の新春は少し工夫してゆっくりと迎えることにしているが・・・
2011年夏から今年秋まで1年越しの大きなテーマであった「ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク ハイスペック版」を完成させたことは最大の財産となった。
ピアノにセットしたXY-フリーバウンダリー・ステレオマイク
Shinがこのマイクに執拗な力を注いだのには実は訳があったのです。
つまり、この課題を実現できれば「次元の異なる」その先に進む進む事ができ、クリアできなければ「それまで」という危機感が、わずかであっても可能性を追求する行動へ自分を尽き動かしました。
それはShinのマイクをさらにハードな環境で使用できるマイクとしてグレードアップさせる為のハードルとして自分に対して天から与えた試練と理解した。
※そのX-Yマイクには難しい条件が求められていた。
①NHK地方局でまだ有る600Ω:600Ωのトランスによる頭分けに一切レベル変動しないこと。
②ホール内配線200m~300mでも音質劣化(高域減衰)・レベル低下がないこと。
③AKG C-451EBの音質グレードを持つこと。
④外乱の影響を最小に抑え、なおトランスの使用はできる限り避けたい。
この1つ1つを突破することは今後製作するコンデンサマイクに劇的影響を与え得る、だから夢中でした。
(そしてこの1年こんなことをやっていました。)
①黒細字:一般記事
②黒太字:超低インピーダンスX-Yバウンダリーマイク関連記事
③上記②に関するレクチャー受け
④ピンク太字:ピアノ用XYフリーバウンダリーマイク完成
⑤青太字:超低インピーダンス化の影響を受けている記事
1月
・超小電流OP-AMPの入手
・リボン全盛期の国産リボンマイク紹介
2月
・黒色焼付け塗装のグレードアップ
・抵抗終端型低インピーダンス長距離伝送
・フリーバウンダリー・マイクの超小型化実用検証
・100均のオーディオケーブル解剖したら 「エッ!」(ノ゚ο゚)ノ
・マイクロホン・クラフト用黒色2芯細ケーブルの選択
3月
・トランス平衡型ファンタム動作コンデンサマイクの実験(1)(2)
( 国内、新たなトランスメーカーを発掘した。)
・ファンタム式コンデンサマイクのOP-AMP化
・fetⅡの黒色化
・レトロデザインのボーカルマイク試作
4月
・使えない「便利工作ツール」なんていらない
・さんしん(三線)用クリップ・オンマイクのNEWデザイン「fetⅡi-CL」
・Behringer ECM8000を使えるマイクに改造(前編)
・GW臨時増刊号
5月
・Behringer ECM8000を使えるマイクに改造(中編・後編)
・ファンタム式パナ改のNEWジェネレーション「P-fet1」の試作
・Shinからのおしらせ(日本音響家協会:PA-SP試聴会 19メーカー)
・OP-AMP回路について読者である友人に特別レクチャーをお願いした
6月
・「ShinさんちにiPhoneが来た」だと
・「ファンタム式パナ改マイク」バイポーラTRで超低インピーダンスを実現
・ダブルボタンマイクを考察・カーボンマイクの試作
・ブログ開設3周年記念「記事別ランキング」
・ファンタム式パナ改マイク 超低インピーダンス「LZ-1」が姿を見せた
・金属の「絞り加工」について都内の工場でレクチャーを受けた
7月
・「クリスタル・レシーバ」がいまどきアキバで手に入っただと?
・X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作 1. (銅メッシュの絞り加工)
・X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作 2. (表面処理と台座作り)
・Shinはなぜプラグイン・パワーや「原型パナ改」を避けるのか?
8月
・「単一指向性」 マイク自作の最重要ポイント
・自作マイクはハムノイズが多い、だと?
・WM-61Aの単一指向性化改造とWM-61Bのパナ改
9月
・超低インピーダンス・ファンタム式パナ改マイク LZ-1の全面改善
・「ファンタム式パナ改マイク」誕生秘話(前編)
・「ファンタム式パナ改マイク」誕生秘話(後編)
10月
・踏んづけられず、セッティングの楽な高音質バウンダリーマイク「BLM-Free」
・単一指向性ECMカプセルの感度をUPさせる魔法の「音響リング」
・Shure 55SHⅡをBETA58のユニットに換装した
・超低インピーダンス・ファンタム式パナ改マイクの進化形 LZ-Ⅱ
・各種接着剤の強度試験を都内の工場にて行いレクチャーを受けた
(材料による接着剤の適・不適で接着力数kg~100kg超まで変わる事を学んだ)
11月
・無指向性マイクを単一指向性として使う方法とメリット
・ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作3.(完成編)
・自作無指向性マイクのフラグシップ・モデル「 LZG」を紹介
・噂のスーパー・バウンダリー・マイク「BLM-fet Dual」に改良版登場
・接着剤の世界にも新しい風が
12月
・JAZZライブPA(SR)に手作り機材を投入した
・「ShinさんのPA工作室」への検索ワード公開
・ノイトリックのXLRコネクタは旧型の使い勝手が良い
(気づき)
「ファンタム式パナ改」及び「Shinのファンタム式マイク」に求められる機能はこうなんです。
マイク用ファンタム電源平衡出力回路は、「理想的なオーディオ用プリAMP」ではありえない回路・機能を備えたジャンルの違うものだ。
低歪でダイナミックレンジの高いなローノイズ回路をインピーダンスの高い「ファンタム電源でいかに綺麗に安定動作させるか」がマイク性能を決めるとも云える。
この点、「理想的なプリAMP指向」でこれを追求していくとやがて八方ふさがりとなり、なすすべをなくす事に気付いた。
1.卓やマイクAMPからのファンタム電源を引き込んで、不平衡→平衡変換回路を動作させる
2.同回路にて②③間に平衡出力させる
3.ECM電源(数ボルト)をファンタムより生成させる回路
あたりまえであるが、この機能を小指の先位に納めて動作させる、という最低条件があるので、どんな素晴らしい回路であろうが、トランスであろうが、一定サイズの縛りがある。
それはどこのメーカーよりも小さく、マイクとしての音質はどれをも上回らねば何の意味もないのだ。
PS)
★ツェナーダイオードはマイクAMPには百害あって一利あり。
一利のために百害を背負うのは本末転倒、メーカーの事例や他がどうであろうと関係ない、「ツェナー不使用」はマイク作りの「肝心カナメ」である。
それでは皆様 良い年をお迎えくださるよう
心からお祈り申し上げます
◎ 新年は1月1日午前0時に更新いたします。
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡ・LZ-Ⅱ・LZGなど、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin
モノ作り日本もっと元気出せ! (Shin)
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