1237 :踏んづけられず、セッティングの楽な高音質バウンダリーマイク「BLM-Free」 | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイスだ※
※「常識」は思考停止へのブレーキです※
※百の議論より一つの事実※







© 2009-2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

※ この記事は公開から13年以上経過していることにご留意ください。

2024年追記

 

このマイクはご依頼により製作いたします

製作難易度 ★★★

 

バウンダリーマイク を使いたいけどあの細いケーブルは苦手、そしてその先のミニXLRも頼りないし・・・

それに、いつも踏んづけられるので、 ! これはマイクですって大きく書く、それでも蹴飛ばされる・・・・・・、何とかならないものかねー。

どこでもお悩みは一緒のようです。

 

【踏んづけられないバウンダリーマイク】 BLM-Free

ShinさんのPA工作室     ShinさんのPA工作室
 

そこでShinさんはBLMに取っ手を付けました、そして通常のXLRコネクタで出力させました。

重量はウェイトで調整して、今回は180gで手を打ちました

 

(ケース)

あまり見つめないでほしいが、これは100均キャンドゥのミニSPです。

縦のモノを横にするとモノは価値も使用目的も変化するのがShinさん流、

それに「取っ手」を付けたらもう元100円のSPだったとは誰も思うまい。

 

バスレフ穴を中から黒色材料で塞いだがこのフロントデザインをいかにフォローしようか・・・しばし悩んだ。「そうだ取っ手だ」。

ダマシ、といえば違いないが目立つ異物に意識をシフトさせると穴の有り無しなど気にならなくなるから不思議だ。



ShinさんのPA工作室 ShinさんのPA工作室

パッケージは2種類、白パッケージのSPはメタルキャップ、ケースは同一

 

追記 1) ケースについて  2012.10.5

これは「キャンドゥ」数量限定商品であることが同社サイトで分かりました。ダイソーなど他の100均に行っても絶対ありません、うまく手に入るといいですね。


 

追記 2) 取っ手について  2012.10.5

昨日、記事の公開直後からこのBLMについて皆様の関心をいただいております。特にこの取っ手についてのお問い合わせは大変多い為ご説明をいたします。

※タカチ電機のBH-60B という黒い金属取っ手(1コ300円位)です。


ShinさんのPA工作室
東京近郊でしたらアキバ 初音ミク の「エスエス無線」あたりが良いでしょう。

 

(ECMカプセル)

バウンダリー・マイクは「オフマイクのSR用」であるのでマイクカプセルは高SN比でないと使い物にならない、しかしケースの構造上φ10までしか入らない。

 

  (径の小さい単一指向性ECMカプセルを3種類テストした。)

WM-55A-103 (φ9.7) :ノイズが目立ち、低域不足はいかんともしがたい。

ECM-120 (φ9.7) :WM-55Aを更にグレードダウンさせた感じ

WM-65A-103 (φ6.0) :ノイズは55Aより更に大きい、中域以上しか拾わない。

.

やはりフォーリーフ社 のUEB-5261(φ10.0)が圧倒的に残留ノイズの少なさ、音質のよさで、やはりこれになったのは自然の成り行き。



ShinさんのPA工作室 ShinさんのPA工作室
(UEB-5261及びエプロン部写真)        (図解)

 

SPの穴をアクリル板で塞いでエプロンにした、ECMを防振スポンジで包み、取り付けた。

 

ECMはいつもなら全て「ソースフォロワ」で出力させるが今回、試しに「ソース接地・ドレイン出力」をやってみた。

「ゲインはあるが・・・・・イマイチ音が悪い!」、結局「ソース・フォロワー」に戻したら断然イイ!、あらためてこの方式の良さを再認識した。

 

◎ケース内に平衡AMPを内臓し、普通にXLR出力とした。

 

(回路)2012.10.25追加公開


ShinさんのPA工作室

 

(EMC対策処理)

浮いた金属(フロントグリルのアルミメッシュ)はアルミ用半田を使用して接地した、実に良く付く。


ShinさんのPA工作室 ShinさんのPA工作室
   アルミのハンダ付け         ミラクルハンダ(アルミ用)

 

 

さらにウェイト金属・取っ手・基板シールド筒など浮いた金属はすべて筐体GNDに落とし、「擬似金属筐体」を構成した。

 

これはプラスチックケース使用の場合、避けられないEMC上のイロハである。

 

【EMC上の原理原則】 これが出来ていないなら単なるゴミ だ。

プラスチック筐体でコンデンサマイクロホンを動作させるのは余程覚悟が必要です。

プラスチックケースを探して「ポン付け」で、回路図のまま組めば「ハムの嵐」は当然、しかしポイントを抑えればそこから逃れるのは決して難しくない。

ShinさんのPA工作室

   (本機のEMC処理の実際) 高周波領域主体のデジタル機器のEMC対策と比較すると、桁違いに細い線で大丈夫。

 

①プラスチック筐体(表面・内部)の「あらゆる金属は基点に対し1点接地」す

  る。(すべての場合1点接地が有効とは限らない)

 

それは面積のある金属によって大地とのキャパシタンスにより「大地と同電位の基点」を作り出すこと、これは「シールド」とは無関係のプロセスです。

 

②小信号回路部は紙と銅テープで作ったシールドケースに入れ、「基点」に接地、

 ①②をあわせて「擬似金属筐体を作り上げる、これがプラスチックや絶縁物と金属の複合構造を持つ筐体の宿命として、どんなに難しくとも甘んじて受ける。

 

 

かくして踏んづけられにくいバウンダリーマイクBLM-Free の完成です。

 

 

 

(お知らせ)

このマイクのほか fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡをご注文により製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin

 

 

モノ作り日本もっと元気出せ   (Shin)

 

 

 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

 

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

 

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
 

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。

                             管理人(Shin)                             
ShinさんのいたずらPA工作室 ShinさんのPA工作室

 

   ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

メール メールはこちらから  sound_ai♪xk9.so-net.ne.jp (♪は@に直してください)