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2024年1月追記
ついに2年半の沈黙を破った。
Shinの「ファンタム式パナ改マイク」では初めてP接合FETを使用した舞台・ホール向けのマイクロホンの試作が完成しました。
長距離伝送と容量性負荷耐性の高いマイクロホンとして出力インピーダンスも300オーム台でまとめました。
「どれが「マイク」だって~・・・・・?」
何でも最初はこんなものですよ、Shinさんの場合ゴチャゴチャ度が高いけど。
真ん中の試作ボードがマイクそのものなんですよ、撚り線の先にWM-61Aが付いてますね、これがECMカプセルです。
赤・黒・黄の3線式改造を行うのが「ファンタム式パナ改マイク」の特徴です。
Shinさんの「ファンタム式パナ改」マイクでは、あのノイトリックのXLRコネクタが住処になりますので2.5mmピッチの基板4×5穴に収めきる必要がありますので、「こうしたほうが良い」とわかっている事でもあえてやらないジレンマも。
二兎を追いかけてこの半年以上ありとあらゆる可能性を追求して来たが、このP型FETのソース出力方式(ドレイン接地)は最もやりたかった方式の1つです。
同時進行で進めてきたバイポーラTR 式は一足先に実現しておりますが、何が何でも「FET」での実現にこだわりました。
回路もかなり限定的になりますが、最高の音質を求め、ケミコンもこだわって各種テストしました。
※「長距離用」fetⅡℓ をすでに発表しておりますが、決定的に違うのはfetⅡℓ が「終端抵抗」によって目的出力インピーダンスを得ているのに対し、P-fet1は最初から300Ω台を狙って回路設計されています。どちらも高音質、作り比べてみるのも面白いでしょう。
P型だからこそ出来る「ファンタム式パナ改マイク」のドレイン接地、使用FET
は従来から使っている2SK330のコンプリメンタリ相方である2SJ-105である。
サイズはK330同様のスモールパッケージなので無条件に選んだ。
同時に入手した2SK103(普通サイズ)もまったく同じ結果を出しましたので超小型を指向しないならば入手しやすい方を使ってください。
2SJ-105・・・・こやつ、2SK330とのコンプリメンタリ相方なのだが、特性表を見ると単なる「ミラー的な逆極性」ではなく電気的にはまったく別物、安易に手を出せない使いこなしがある。
近い将来fetⅡ などのP型fet版も完成させたい為、試作名称はP-fet1 としました。
measurement fetⅡ はさらに基板サイズが小さくなりますのでP-Fet化はかなり困難が予想されます。
【マイクロホンの出力インピーダンス測定】
これは「電圧降下法」という測定法であり(2分の1電圧法)という抵抗置換法の一種です、簡単に測定できますがアナログレベルメータが必須になります。
VRは測定値の10倍程度のB型がバランス的によいようです、また精密な測定には向きませんが、これで十分でしょう。
レベルメータはアナログ式である必要があり、デジタル式では、”ほぼ不可能”と言って差し支えないほど時間と根気の必要な測定になるでしょう。
マイクのインピーダンスとしては文句なしの値で完成。
かくして実現したのがP-fet1:(試作)です。
(おしらせ)
fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡほか、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin
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