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2024年1月追記
製作難易度 ★★★★
このマイクの製作は終了しました。
どうせやるなら・・・と三線専用クリップオン・マイク
「fetⅡi‐CL 」の登場と相成りました。
「ハンドメイドっぽくないフォルムの手作りマイク」です
クリップオン向けの超近接用ファンタム式パナ改マイク fetⅡi をさんしん(三線)に装着して演奏さた方には共通して、その次元の異なる音に驚きを以って歓迎されています。
ならば、さんしん(三線)専用のクリップオン・マイクというジャンルも面白いと思いました。
最大のポイントはマイク先端形状へのこだわり、さらにフレキシブルアームやクリップにも本気度を叩き込んで「手作り感の排除」につとめました。
このマイクの電気的内容はfetⅡi と同一、超オンマイク専用、今回はさんしん(三線)での使いやすさを追求しました。
ミニXLR経由でAMP部内臓のXLRコネクタに延ばしています。
fetⅡi-CL
Shinさんお気に入りのセッティングは何とこんな感じ、弦をよけて微妙なこの位置、皮スレスレです。
クネクネとどこにでもセットでき、クリップは回転するのでこんな姿勢もOK
マイク先端形状を決めたのはノイトリックの「NTP3RC‐B」 という総金属製の3φステレオミニプラグです。
つや消し黒色の「頑丈なL型」が決め手です。
さらに買い置きしておいたフレキシブルUSBライトの径とドンピシャ、これでデザイン上の肝心部分はほぼ決まり。
このため8.5mm径と、楽器用クリップオン・マイクとしてはきわめて小さな先端部を実現いたしました。
またフレキシブル・アームは露出部75mmと短めにまとめ、空洞内に2芯細シールド線を通しました。(mogami 2901使用)
(ノイトリック「NTP3RC-B」とフレキシブルアーム材料)
(フレキシブル・シャフトについて)
材料のフレキシブルLEDライト ※このフレキはマイク用として質が高く工作もしやすい
◎フレキシブルシャフト、とは反発性金属(スプリング)と非反発性金属2種類による螺旋構造により可とう性を得る構造、しかし・・・・・
・スプリング側が弱い場合曲げの自由度が高いが、強い場合は自由度が低く、音響的にも問題を起こす。
・スプリング側が支配的な場合:可とう性が低く、強い固有共振が起こりやすい。(AT-8418など)
・スプリング側が弱い場合:形状復元力は弱いが可とう性が高く、固有共振は小さく済む(AUDIX MC-20iやこのマイク・・・fetⅡi-Clipの例がこれにあたる)
(シャフト径)fetⅡi-CL:5φ AT-8418:4φ MC-20i:6φ
メインハウジングはタカチ電気のSW-60 を使用してフレキのネック部分の収納とミニXLRオス、および大型クリップを装備させました。
このクリップはかつての記事でご紹介しているものと同形状で、取り付け部は回転させることが出来ますのでどんな姿勢にも対応します。
(クリップオンマイクの盲点解消)
Shinは「タッチノイズ」や「アーム鳴き」の抑圧 は通常のクリップオンマイクにおいてはきわめて軽視されている一方、実は最も重要なファクターだと考えております。
従来のクリップオンマイクに見られる「ガツ・ガツ・ガツン」という打撃音の大部分がマイクの「タッチノイズ」と「アーム鳴き」です、これを「パワフルなライブ音」だと勘違いしていませんか、それはボーカルのPAで発生したポップノイズを「いいね」と言っているのと同じです。
したがってその点をクリヤーさせたこのマイクfetⅡi‐CL やfetⅡi の場合、他のどんなクリップオンマイクとの比較でも「ここまで違うか!」と感動させるに十分な能力を持ちます。
それは一口に言えば「マイクを介した音には思えない」という、次元の異なるライブ音です、この事はfetⅡi をさんしんに使った方が異口同音に共通しておっしゃるようです。
今回このfetⅡi‐CL ではそれをさらに進化させました。
(回路図)
最後に このマイクは「無指向性」ですので申し添えておきます。
(おしらせ)
このマイクやfetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡほか、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin
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