1102 :ファンタム式パナ改マイク fetⅡi 「instrument」 | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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2024年1月追記

 

              このマイクはご注文によりお作りいたします

 

あの「パナ改マイク」をリメイクし、業務用途として1年前デビューした「ファンタム式パナ改マイク」、ずいぶんおなじみになりました。

 

ファンタム式パナ改マイク fet に楽器用クリップオン・バージョンの兄弟が誕生しました。

 

当然ながらこのマイクはPA用途を強く意識しております。

 

fetⅡi 「instrument」の「i を冠し、出力レベルを約20dB低下させて超オンマイク(楽器クリップ・オン)で使用しやすいマイクロホンとしてチューンUPしました。
これにより、レベルオーバーなどのご心配なくあらゆる卓、マイクアンプに適合いたします。

オリジナルマイクfetⅡ のこだわりと基本性能そのままに、出力レベルだけ20dB調整しました。

 

 

こちら関連記事となっております。

1050 :ファンタム式パナ改 fetⅡをさんしん(沖縄三線)用クリップオンマイクに

1101 :fetⅡクリップオン用XLRコネクタ部のベルトクリップ・ホルダ

 

 

fetⅡi「さんしん」をクリップオンで美しく収音する目的で開発したマイクロホンですが、管・弦・打の多くの楽器を魅力的に収音しますので、この音にはぜひ触れてみたいものです。

 

近接効果に頼らない高品位無指向性であるメリットは大きいものがあります。

 

【特徴】

クリップオンなど超オン使用を前提にしたfetⅡの兄弟モデルです。

「ファンタム式のコンデンサマイク」ですのでXLR入力とファンタム供給できる環境が必要です。

 

(クリップオンホルダ)

fetⅡifetⅡ(8φ)に適合するクリップオンホルダ


ShinさんのPA工作室      ShinさんのPA工作室

ATのクリップホルダ AT8418     ISOMAX2用の「SaxClip」 に装着した様子

 

カントリーマンではこのほか「GuitarClip」 「FluteCrip」 などがこのマイクに使えます。

やはり形状的にATは万能ですね、AT8418 がもっともお奨めです。

安価でAT似のAUDIX MC20 i がありますが15~17φが対象で径が合いません。

※これらはいずれも現物で確認済みです。

 

 

(楽器装着例)・・・AT8418使用


ShinさんのPA工作室

さんしんにClipOn

 

 

ShinさんのPA工作室       ShinさんのPA工作室      ShinさんのPA工作室

SAXにClipOn            TPにClipOn            VnにClipOn

 

 

(注)(フレキシブルシャフトを軽く叩いた雑音のスペクトル。定番のATM35との比較です) 
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定番クリップオンマイクとの単純比較、(軽くフレキシブルシャフトを叩いた時のスペクトル)

共振モードはそのまま「マイクの音」となり、楽器装着時決定的に音のちがいを見せる。

普通あまり気にされませんが、クリップオンマイクの重要ファクターです。

 

(fetⅡ兄弟のこだわり)

!! 実はここがちがうからイイ音なのです。

 

①あのWM-61Aカプセルのソースフォロワ改造使用(パナ改と呼ばれている)

(ECMカプセル内のFETで増幅をさせずインピーダンス変換のみ行う、大きくバラつくFETのgmには依拠しないため増幅率の偏差と一切無関係となり、感度のバラつきが殆どない。ひずみの少ないソースフォロワ・コンデンサマイクユニット特有のピュアな音。耐音圧が高い。結果として抜き出た音質を手にできる)

 

Shinさんオリジナル、秘伝のケースハウジング特殊なフローティング構造により、ボディ振動・タッチノイズ及び耳につく不要な鳴きを極限まで抑えてあります。


 

したがって楽器取り付けとした場合、余分な振動を拾いづらくピュアな楽器音を収音してくれ、従来の単一指向性クリップオンマイクとは一線を画す自然さを実現させております。

 

③ファンタム駆動の差動AMP部はFETを使ったディスクリート回路採用、ツェナーダイオード(ノイズ発生デバイス)の使用を拒否した頑固設計とあわせて大きなダイナミックレンジ。

そして抵抗はすべて金属皮膜型使用の徹底したノイズレス仕様です。

 

④結合コンデンサはヒヤリングテストと機械衝撃テストを繰り返し、最終的に鳴き・カラーレーションのない優秀な(独)WIMAのMFコンMKS-2型を採用致しました。

 

⑤分極電荷雑音(誘電体雑音)=(ケーブルのコンデンサマイク化)の極端に小さな細ケーブルによってカラーレーションと「鳴き」を抑えてあります。

これは定評のあるモガミの高級2芯細シールドケーブルNo..3031使用。

 

⑥ケーブルは演奏時に邪魔になりにくいものを試ながらし、結局fetⅡで採用している「モガミ3031」のしなやかさ、ていねいな作りにあらためてこのケーブルの優秀さを再認識し採用した次第です。

 

 


(回路図)


ShinさんのPA工作室

fetⅡi (「instrument」)全回路図


※fetⅡ(ノーマル)も現在、使用抵抗は全て金属皮膜型です。


 


(ファンタム式パナ改「fetⅡi 」諸元)

 

形式           : 超小型コンデンサマイクロホン(ECM)

使用ユニット       : パナソニックWM-61A (ソースフォロワ改造)

指向性          : 無指向性

最大音圧         : 130dB以上/SPL(1% THD時 )

適合ファンタム電圧  : 18~50V DC


<各サイズ>

マイク部       : 長さ27mm(後部スプリング除く)×外径8mmφ

AMP部        : ノイトリック3Pオス(新・旧)内に収容

ケーブル長    : デフォルト3mですが長さは自由

重量          : 72g (ケーブル3m含む)

適合WS        : REXSER RZM804LWS

 

(ご注意)非業務用USBオーディオI/F、格安卓など低品質のファンタム環境での動作は保障できません。


 

☆このマイクロホンはご希望によりお作りいたします。

 詳細はメール窓よりお問い合わせください

 

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【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
 

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★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。

                                         管理人(Shin)                
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