※この記事は公開から14年以上経過している事をご理解下さい。 2024年1月追記
前回 11月15日の 「アース信仰に異議アリ!No1」 の記事ではクイズをまじえ、このサワリを書かせていただきました。 http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-10388848836.html
今回は強烈ですよ・・・・・「エアバックが凶器になる」ような怪談をどうぞ。
・スチール弦やブリッジでビリビリ感電しながらの演奏・・・ガマンだ・根性だ!という強者・・・そんなのヤバイですよ。
・演奏中に「マイクを持ったら身体中に電気が走った、いつもの事だ」でいいの?
1.ライブハウスのオーナーに文句を言ってアース工事をやり直してもらったけど全く良くならない・・・・
だから原理原則を伴わないただの「アース信仰」は身体に毒。
「金属ケース崇拝」同様に裏切られることの多い「片想い」みたいなもの・・・・
2.日本の電源事情は電圧の違いだけじゃなく、給電方式が「決定的」に違うんです。「世界のガラパゴス」的商用電源事情。
難しい話ではない、「AC100Vの片側がアースに落ちているんですよ!」
そんな蛮行はこのニッポン以外、世界のどこの国もやりません。
そのことを問題にする技術者も、知る限りだれも居ない。
≪ミュージシャンが普通に口にする意味不明な≫知ったか言葉
・海外アンプは「ビリビリするのが当たり前だよ
・いいアンプはしかたないんだ
・真空管アンプだからそんなの当たり前じゃないか
・電圧がちがうからじゃないの?
・向こう(海外)と電流がちがうからだよ
・トランスの問題じゃないの?
・アメリカは200Vだもんな、だからこっち(日本)で使うとビリつくんだよ。
とどれもさっぱり意味不明のご発言がポンポンと口から出てきて・・・ガッカリです。
演奏家も、もう少しでいいから「科学」する気持ちがあったら大昔にこんな問題は解決していたはずです。
《この犯人は》
1.電圧だけ100V仕様にして日本に持ち込まれた海外製アンプ
2.117V仕様のまま海外品を日本で使っているあなた。
3.海外アンプの回路を真似しないと気がすまない日本のメーカ
4.「ノイズレス」なんていう言葉に弱いあなた
5.「アース」を誤解しているあなた、そしてメーカー。
6.お客様であるミュージシャンに対し受身になり、クレームに「とりあえずアース」で逃げるなど、対症療法を旨とする音響家のあなた。
技術者ならば理論的に完結すべし。
◎ 一番悪いのは日本の商用電源の給電方法、こいつが主犯です。
◎更に国際的に通用しない特殊な給電なら安全にそれに合わせるのが機器メーカの責任だ。
☆ギターアンプ、ベースアンプの感電メカニズムを徹底的にご覧ください。
各メーカの電源入力部の回路を調査した結果、この(B)~(K)の恥ずかしい回路が判明しました。
真空管式もTRアンプもこのどれかになっています。
《 はずかしい危険な回路図鑑 》 ※26メーカ、85機種の回路からスケッチしました。
(A)だけはまともな回路です。
目からウロコ か知って納得か・・・・とくとご鑑賞あれ。
(図をクリックすると拡大されます)
※この資料の無断使用・引用は固くお断りします
お使いになる際は必ずご連絡ください ♪管理人(Shin)
《 ギター・ベースアンプ、ビリビリ感電する機種しない機種一覧 》
◎安全な(A)のパターン
◎(B)~(K)の欠陥パターン
どれを採用しているかを「電源回路パターン」の所を良くご覧ください
国内仕様製品を調査いたしましたので「外国製だから・・・」ではありません。
各メーカそれぞれの機種ごとにお確かめください (ごく最近の製品は回路図が手に入りません、ご勘弁を)
(表をクリックすると拡大されます)
※この資料の無断使用・引用は固くお断りします
お使いになる際は必ずご連絡ください ♪管理人(Shin)
こうして集めました。定番のこれなどもトランスタップを変えただけで海外向けとの回路差はありません。
ご覧の通りです、これが常識らしい。
それなら非常識で結構です・・・・・・
保安の為のアースが危険を引き起こし、外せば安全だなんて・・・・・!?
「エアバックが凶器になる」ような怪談。
メーカーのポリシーとしてこの問題をしっかり取り組んで対応しているところと、意味不明な過去の回路を踏襲しているメーカー、そしてOEM供給を受けているためにポリシーを発揮できないところの3種類があります。
「場あたり的なアース」はやればやる程深みにハマり深刻な事故につながる。
・悪いこと言わないからアンプ分解してシャーシアース部を自分で外しましょう。
・楽器AMP、音響機器の3P電源プラグを罪悪感なく一掃しましょう。
・仮設現場では楽器AMPとPAは同相から取れ! 振り分けしたらで200Vに触る事になるぞ!
(容量の事は電気屋さんとの相談)
!!楽器アンプはこのままでいいのか!!
良いわけないですよね・・・・
↓↓(このくらいシビアな問題なんですけどね)
上はトニーモスカル著「PAシステム操作術」=リットーミュージック1996年刊の一部です。
著作権の問題によりこれ以上お見せできませんが、海外の技術書を和訳する際、この程度の記述は当然ですが、やはり良心的なのだと思います。
ただ、日本人はこの12章は生半可に読むと混乱して、結局俗っぽいアース信仰に前戻ります。
ここは日本だという事だけが鍵です。
以上
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