脳損傷者ケアリング コミュニティ学会(第3回)感想 | ほっこり 知恵袋

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障害者の自立支援は、近頃よく耳にします。脳損傷者ケアリング コミュニティ学会を立ち上げた、会長の長谷川 幹先生は地域と障害者の自立支援について積極的に活動されています。大変素晴らしい活動で、行政からも注目されています。
長谷川先生は、三軒茶屋リハビリテーションクリニックでご開業されています。当院とも近所のため、同じ地区の医療機関として、ぜひ協力したいと思っています。
この度、長谷川先生より「第3回脳損傷者ケアリング コミュニティ学会」のDVDをお貸りしました。拝見させて頂き、深い内容に感動しましたので、感想を書かせて頂きます。テーマは「地域で生きる、帆をあげて」2013年4/13、14に横浜ラポールで開催された模様です。
突然の事故や病で脳損傷を患った方、またはご家族。学会では、「後遺症や長い療養生活について、どのように生きるか。」を家族会を始め、医療機関、地域でどのように支え、本人の自立へつなげるかを幅広く討論しています。最も重要な点は、当事者の話を主眼にしていることです。当事者の中での言葉で印象的なのは、次の言葉です。内容を要約するとこのようなことを言っていました。
当事者「同じ病気の仲間がいるだけでは、前を向いていけないのです。同情だけではなく、本人が生きる希望を見つけるきっかけを作って欲しいのです。」
進行役「それは、あなたにとって何がきっかけでしたか?」
当事者「リバビリの施設での医療者の言葉でした。」「今できることに、自分ができる可能性に気付いたのです。」
何人かの当事者のうち、パラリンピックで見事金メダルを取った方がいました。その方の言葉も印象的です。
当事者「それまで、自分のことで目一杯で悲嘆していました。家族への負担を少しでもなくすためには、自分もできることをしなければならないと思いました。甘えてはいけないのです。育児の協力もしようと思いました。」「きっかけは、リハビリの医療者の言葉です。『支える家族のためにできることは? 』支えてもらうことが当たり前になっていたことに気づき、自分も家族の一員としてできることがあることに気付いたのです。」
私の感想ですが、人は他尊心がなければ、自尊心も育たないのではないかと思います。誰しも自分を認めてもらいたいと思っています。しかし、どのように認めてもらうかは、まず自分が他人を認めることからではないでしょうか。他人の長所を見つけることで、自分も客観視することができるのではないかと思います。障害があっても、感情は同じです。「かわいそう。」ではなく、「これは出来る。」を探し、それに気付いた人が自立していけるのではないでしょうか。自立支援は、本人が自ら自分に出来る能力に気付くきっかけを、周りの環境が提供するまたは、提案するものではないでしょうか。行政の関わりも、そのようなものであって欲しいと思います。
共存、共生が目標ではないでしょうか。
医療、地域、介護、家族、本人がお互いにとって協力し合える関係性が最も長続きするものではないでしょうか。
今後の「脳損傷者ケアリング コミュニティ学会」の益々の発展を応援しています。
このような活動が、全国的に広がっていくことを期待しています。
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