他人事ではない「思い込み診断」 | ほっこり 知恵袋

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先日、新患の方が転院してきました。
長年通っていた病院を転院することは、余程の理由があるに違いありません。私も身構えて、じっくり話を聴いてみたところ、自分でもやってしまいそうなミスであることに気づきました。それは、「思い込み」という落とし穴です。
患者の「痛み」は何処からくる痛みなのか、あらゆる方向性から検討する必要があります。原因は一つではないかも知れませんが、可能性の選択肢を広げることは重要です。歯、歯肉、歯根膜、顎関節、咬合様式、噛みグセなどあらゆる方向性からの観察が大切です。今回のケースでは、「奥歯のあたりの痛み」でした。観察する項目は、予想される奥歯(臼歯)、歯肉、入れ歯、入れ歯が負担するプレート部分(義歯床)、バネのかかる歯(支台歯)、噛み合せ(咬合)、顎関節症の有無などです。
ひとつずつ観察すると、バネのかかる歯が虫歯になっていました。ちょっと見ただけではわかりにくいのですが、根面う蝕と言って、歯周病が進んで歯肉が下がると歯根がむき出しになり、虫歯になったものです。歯髄が生きていると、とても痛いです。歯根は、薄いセメント質と多くは象牙質でできています。象牙質には、象牙細管という細かい管が歯髄へ向かって放射状へ伸びています。そのため、痛みは象牙細管を通して伝わっていくのです。


ひらめき電球なぜ発見できたのか?
先入観がないので、ひとつずつ確認したため、発見できたのです。

ひらめき電球先入観とは、なぜできるのか?
長い経過を知っているため、予想される事項の可能性が高い方を優先してしまうから起きるのではないか。
ひらめき電球「初心忘るべからず」
医療の現場では、絶対はないのです‼︎日々体調は変化しているわけですから、変化に対応して臨機応変に処置を変えていくことは必要です。客観的に処置を見直す習慣が必要だと気づきました。にひひ