どうしてできないのか?
実は、入れ歯は一つの方向でしか外せないように出来ているからです。バネのかかっている歯を上から押さえると、バネの横についている突起「クラスプ」が反作用の力を発揮して、外れなくなります。外す時は、バネを押さえるのではなくて、バネのしたから弾くようにすると、簡単に外れます。方向は、歯軸に沿って外します。
方向が間違っているとはずれません。
入れ歯はどうしてくついているのか?
入れ歯は、粘膜との吸着、バネによって隣の歯に支えられています。吸着に関係するのが、空気の存在です。陰圧にならないと、上の入れ歯はくっつきません。唾液によってくっつきます。お風呂で使う吸盤のフックを思い描くと良いでしょう。
入れ歯を外す時の注意点
無理やり外さない。(歯肉を傷めることになります。)歯軸に沿って、バネをしたから弾くように外す。(一方向からしか外れないから。)
日々の診療で、「入れ歯を入れることはできても外れない。」と言われることがあります。よく観察すると、外れない方向から、引っ張っていることが多いです。
バネを上から押さえているため、益々外れなくなっていることもあります。
入れ歯がなぜくっついているのか?このように逆から考えるとよく分かると思います。