残花、東京初日が開けました | LIVESTOCK STYLE

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風琴工房詩森ろばのブログです。

ツアーファイナル地であるのだから、
もうサッと仕込んで、
場当たりして、
ゲネやって、
ちょっと返して本番。


となるハズでした。



しかしですね。
座高円寺と他会場は、
まったく違う構造で、
大ホール公演だった岩手・秋田から
座席数も10分の1とか5分の1とか。
額縁舞台から額縁なしの見下ろし舞台へ。



場当たりして、
最後のほうは細かい変化なのでゲネで見て修正します、
となってゲネプロ。


ダメでしょ。コレ。
って思いました。
ツアーでやってたものが、
まったく通用しない。
世界が出現しない。


わかってはいたけど。
想像を遥かに超えてる。


スタッフだめ出しありますか、
と言われて
「とあるシーン以降、全部です。」
と通達。
騒めくスタッフたち。


でも全部だから。。。
しょうがない。。。


芝居のほうも。


「とあるシーン以降、全部です。」


騒めく俳優たち。


でも、事実だから。。。
しょうがない。。。


俳優曰く、
そのシーンの音と灯りがあまりにツアーの印象と違ったから、
というのもあるらしい。
なんとかしなくちゃ。
考えなくちゃ。


というワケで、
本番当日。


朝からわたしも立ち合いで灯り作り。
音作り。
照明ツアーチーフの丸さん。
そして盤石のピンスポットチームで、
わたしもこの灯り足したらどうなりますか、
パーカンつけるとどうなりますか、と
あーでもない、こーでもない、
あ。ここ仕込んでみましょうか、
とほんとに献身的にやっていただき、


音も、
このスピーカーからも出して、
エフェクト足して、
と、
こちらもツアーチーフの亮さんと総力戦。
音も灯りもカンタンなものなら仕込める演出家としての
技術をすべて使いきりました。



その後、ガッチリ返し稽古。
ツアー4か所回ってきたあとの初日で
3時間返し稽古って、
それどうなってるの、
という苛酷な稽古をしました。
仕上がってなかったワケじゃないですよ。
でもさらにうえを目指して。
細かすぎる修正をかけていきます。
音階。声量。間。


今回、女優陣のヘアアップや着付けもやっているのですが、
主演の麻里ちゃんとは着付けしながらも、
懸案となっていたセリフの調整。
みな芝居のことしか考えてないです。
アタマ、オカシイです。
(ひとつだけ言い訳。着付けやや着丈短めで着つけてますが
旅の一座だからです。ワザとですよ。着付け師としては
え。着丈短くない?って思われそうで心配。笑。)



そして、本番。



いつも通り最後列から見ていたわけですが、
もちろん本番ならではのアレコレとか、
俳優ごとのアレコレとかいろいろあるにせよ、
座高円寺にチューニングを合わせた
本番をすることができたと思います。
麻里ちゃん懸案のセリフもあまりに可愛らしく決まり、
今日は離れたところで見ているエンジョのサアヤちゃんが
きっと嬉しそうに笑っているだろうなって、思いました。
終演後、スタッフチームには、
舞台を守ってくれてありがとうございます、
と心から頭を下げました。


残花、高円寺バージョン。初日に
ちゃんと初日を迎えることができました。


ちょっと前まで不安だった客席も、
超満員のお客さまに来ていただけました。


暗転と同時の拍手。
そしてありがたくもダブルコール。
俳優たちがすべてを使い切っていました。
美しかった。


おかげさまで、
本日も残席僅かとなっているらしいです。
その後については集計がおっつかないほどの増え方を
しているようです。
4日昼は完売、当日券のみとなっています。
5日昼もそろそろ完売と聞いております。
3日、4日夜がまだダイジョブなのかな。
いずれどの日もお急ぎください、となっております。


今日もちゃんと返し稽古をしてから本番臨みます。
素晴らしいメンバーです。
この俳優たちを見てほしい。


座・高円寺でお待ちしております。