ふくと下関、その11 | 日本の歴史と日本人のルーツ

日本の歴史と日本人のルーツ

日本の歴史と日本人のルーツを解明します。

基本的に山口県下関市を視座にして、正しい歴史を探求します。

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学術研究の立場にあります。具体的なご質問、ご指摘をお願いいたします。

フクのヒレ干しとフクの処理

古くから漁業先進地であった下関は、水産加工業も盛んだった。かまほこ、ちくわ、魚肉ソーセージ、焼きフグ、開き干しなどさまざまな水産加工品を作っている。上写真はフクのヒレ酒などにつかわれるフクのヒレ干し作業のようす。下写真はフクの処理。〈市内. 昭和54年·提供=平井敬司氏〉


フク提灯

本物のフクの皮を使用した提灯で、昭和初期頃から作られてきた。目以外はそのまま利用し、腹の中にはおがくずが詰められている。写真は天日干しのようすで、10日ほどかけて干される。〈中之町·昭和51年·提供=平井敬司氏〉


フク供養祭

フク専用の南風泊市場では、全国の 80パーセントが水揚げされ、毎年4月29日、フクの霊を慰める供養祭が行われる。読経ののち、船上からフクが放たれる。〈彦島南風泊 昭和54年·提供=下関市〉

(下関市の昭和より)


フク供養

南風泊市場で読経ののち船上からフクを放つ。フクの霊を慰める。フクの霊の、やすらかなことを祈る「フク供養祭」。秋の彼岸から始まるフクシーズンの終わりを告げる行事で、昭和五年から始まり、同二十年前後に何回か中断したものの、以後続けて催され、今では下関の風物詩の一つとして、俳句の季語にもなっている。

毎年四月二十九日、南風泊市場内の供養祭会場には、関東·関西·九州からフクにたずさわる業者ら約三百人が参加。全国のフク料亭などから寄せられた花輪が、200本以上も並ぶ、独特の雰囲気。生きたフクを前にしての、しめやかな読経や焼香の風景は、全国のフクの80%を扱う南風泊市場、そして下関ならではの光景である。


ジャンボフク鍋(昭和六十一年) 

フクのチリ鍋一万人分ができるジャンボ鍋。昭和六十一年から開催された"しものせき海峡まつり"で登場。

(しものせきなつかしの写真集 下関市史別巻より)

(彦島のけしきより)