壇の浦の民家
九州と下関がいちばん接近しているところに細長い家が並んでいる。昔、今の御裳川のあたりにあった漁村が砲台を作るためにここへ移転させられてできたものである。
土地が狭く間口一間半、奥行五間くらいで海側に向かって細く並んでいるのは昔のままだ。まわりがだんだん変化してゅくなかで昔のたたずまいを残しているのがうれしい。
壇の浦の船溜り
このあたりの漁師の家もだんだんと変化して昔の面影がなくなりつつある。
俗にいううなぎの寝床のような家が多く、海面に足桁を出して家をせり出し、地下から舟を出せるようにした家もある。水門のあたりからこんな風景を眺めていると長閑な気分になれる。
(古舘充臣 海峡の町より)(彦島のけしきより)
参考