福岡県庁は現在、福岡市博多区東公園にあるが、元は福岡市中央区天神にあった。亀井光が知事であった1981年に移転した。今の天神中央公園が跡地である。
国指定重要文化財の「旧福岡県公会堂貴賓館」は保存されているが、旧県庁舎は取り壊されたことになる。
右上の那珂川沿いに旧福岡県公会堂貴賓館 、中央: 天神中央公園が旧福岡県庁の跡地、左: 福岡市役所
在りし日の旧福岡県庁(北から南に眺める、参考)
旧福岡県庁玄関が中央公園南端にある噴水広場となっている。
左下: 旧福岡県庁(福岡藩刑場跡の隣)、右上: 現在の福岡県庁
① 天神中央公園の貴賓館改装 重文を新名所へ、福岡県が予算案
福岡県は新年度、国指定重要文化財の「旧福岡県公会堂貴賓館」がある天神中央公園(福岡市中央区)の活性化に乗り出す。貴賓館の内装工事をし、解説板も設けて「夜は暗く、怖い」ともいわれる周辺一帯を明るくする。飲食店も誘致し、都心の新たなにぎわい拠点としたい考えだ。
公園は福岡市・天神と歓楽街の中洲を結ぶ市役所東側に位置。県庁跡地を開発して1988年に開設、芝生広場や桜並木で知られる。明治期のフレンチルネサンス様式が特徴の貴賓館(1910年完成)は老朽化が進んでおり、周辺は夜も人通りは多いものの明かりが少なく、安全面で懸念の声が出ていた。
2017年度当初予算案に関連事業費として約1億7500万円を計上。貴賓館は壁紙の改修などのほかバリアフリー化しテラス席を広げて1階にカフェを設ける。調度品には多言語の解説掲示板を置き、レトロな内装を生かしたイベントも計画していく。公園内の電灯も改修・増設し、ライトアップも検討する。県幹部は「貴重な文化財の魅力を磨き、にぎわいづくりの一助としたい」と話す。
② 旧福岡県公会堂貴賓館(wikiより)
元々、第13回九州沖縄八県連合共進会の開催に伴い、来賓接待所のために1910年に建設された建物である。
戦前は閑院宮夫妻の宿泊施設、陸軍特別大演習の本営、皇太子行啓の宿泊施設としても利用され、太平洋戦争中には福岡連隊区司令部にもなった。戦後は福岡高等裁判所、福岡県立水産高等学校、福岡県教育庁舎として様々な施設に転用された。
福岡県西方沖地震により、天井・ガラス・壁などに大きな被害を受けたが、復旧工事は終了し一般公開は再開された。