第1073話 剣客商売雑感(8)妖怪小雨坊 と 福ろく寿の国産牛石焼コース | 時代劇本舗

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時代劇と食べ物と酒などのことを徒然に綴る予定でござる。

平日ですが、用事があってお休みした日

に、新宿の高島屋タイムズスクウェアに

ある「京都 福ろく寿」を訪問しました。

用事が早めに終わったので、早めの昼食

であります。前から入ってみたかったお

店ですが、いろいろ迷った結果、国産牛

石焼コースを注文しました。

まずは冷酒1杯。竹酒で出てきました。

前菜と向付は同時に配膳。前菜は蕪の風

呂吹きと胡麻豆腐、向付は鮪、鯛、湯葉

の刺身です。なかなか新鮮で美味い!

揚げ物か野菜蒸し物を選べます。我らは

揚げ物を選択。海老、椎茸、舞茸、蓮根、

かぼちゃの天ぷらが出てきました。

そして石焼牛の登場。じゃこサラダと肉

のたれが配膳されます。たれは、ぽん酢

と辛子醤油です。

こちらが肉の石焼。なかなかに柔らかい

お肉で、味わいも良いものでありました。

ご飯とみそ汁、漬物とともにいただきま

す。肉があると食が進みます。

デザートの甘味は、小さなお椀のお汁粉

でした。お昼としては、大満足な内容で

ございました。ごちそうさま!!!

 

 

 

【時代劇こぼれ話】剣客商売雑感

         (8)妖怪小雨坊

 

シリーズの中に出てくる敵役の中でも、

異彩を放っているのが「妖怪小雨坊」で

あります。小兵衛がおはるに買ってやっ

た黄表紙本に出てくる妖怪の「小雨坊」

に似た風貌のこの男が、小兵衛たちに災

いをもたらします。ちなみに黄表紙本の

小雨坊の説明には、「小雨の降る夜に、

家を訪ね 斎料を乞うとなん」と書かれ

ていました。つまり、僧形の妖怪のよう

であります。

 

テレビドラマでは、山形勲・加藤剛版で

は寺田農さんが、そして藤田まことさん

のシリーズでは遠藤憲一さんが演じてい

ました。この小雨坊、大名家の家老の家

に生まれながら、その醜い風貌から廃嫡

され、その後山に籠って剣の腕を磨いた

という人物。弟の伊藤三弥が、大治郎と

争い、片腕を斬り落とされたことを恨み

に思い、小兵衛・大治郎親子に復讐する

ために現れたわけであります。彼は、小

兵衛の隠宅に放火し、さらに二人の周囲

に出没して機会を伺っていました。小兵

衛は先手を打って、小雨坊が一人で居る

時を狙い、アジトである破れ寺に放火し

てあぶり出し、ついに斬り捨てることに

成功するのでした。しかし、この戦いで

小兵衛も浅手を負い、その後仮住まいと

した不二楼で静養しなければならなくな

ったのでした。

 

お読み頂き、有難うございましたm(_ _)m