中学生の頃、当時付き合っていた彼女がチェッカーズの大ファンだったもんで、小学生の頃から通っている近所の床屋のおっちゃんに
「今日はチェッカーズのフミヤみたいにしてくれる?」

と、恐る恐る頼んでみた。
すると、意外にもおっちゃん「はいよっ!」と軽く二つ返事。
「え? それってどんなカンジにカットするの?」
とかも訊いてこないもんで、こんなド田舎の片隅の、昔っから個人でやってる床屋のオヤジにまですっかり浸透しているなんて、チェッカーズって、やっぱスッゲーや ! と感心した。
ただ...出来上がりを見てみると、要所要所はそれなりに攻めてくれてはいるんだけど、全体的に見ると何やら違和感を感じる...
フミヤってよりも...これ…兵頭ゆきじゃね?
とりあえず気を取り直して、その週末、チェック柄のシャツまで着こなし、気合いマンマンで初デートに臨んではみたが、彼女は終始、俺の髪型については触れて来なかった。
触れるどころか、どことなく伏し目がちな彼女の所作から推察すると、完全に、俺の藤井フミヤ改造計画は、撃沈!してしまったっぽい !
それからというもの、俺の『好きな女の子のタイプ♡』の項目の中には 『気を遣って、触れずにそっとしてくれる優しさよりも、少々の失敗を笑いに変えてくれる明るい子』という新たな一文が追加された!(笑)

