山椒そばと炊き込みごはん
2018/3/6(火)25杯目
前週、訪問時に気になっていた「山椒そば」がどうしても気になって、食べたくてやって来ました。
提供された丼を見て、ちょっとビックリ。ビジュアルが先週の「中華そば」と全く一緒です(笑)
いや、刻んだ大葉がスープ表層に散らしてあるのが唯一の違い。しかしながら、スープから立ち昇る山椒の香りが、食欲を沸き立てます。
先週の「中華そば」とベースのスープは全く一緒だそうです。
片口鰯、昆布からの魚介出汁。浅利の剥き身から取ったコハク酸たっぷりの貝出汁。鶏・豚の動物出汁。この3種類を提供毎に合わせます。
これに白醤油、薄口醤油をブレンドした醤油ダレを合わせたそう。これが前週いただいた「中華そば」のスープの大まかな概要です。
その「中華そば」のスープに花椒を溶かし込んだ白紋油を合わせているそうです。スープを飲む度に山椒のがフワリと香り、心地よく鼻腔から抜けていきます。
人それぞれですが、このメニュー名から連想する「山椒そば」の印象は、ズバリ「痺れ」です。
所謂、カラシビに代表される舌を麻痺させる刺激です。しかし出て来たスープから感じたのは刺激では無く、山椒の良い香りでした。
山椒独特のあのスッと爽やかな風味のみを、スープに合わせてきたんです。かと言ってスープ全体を山椒が支配する訳ではなく、あくまでも優しく、魚介の風味とバランス良く合わせています。
これは良い意味で意表をつかれました。メチャメチャ美味い。
サイドメニューの「炊き込みごはん」が絶品です。
チャーシューの切り落としと、オーブンで焼いた時に落ちた肉汁を一緒に炊いて、針生姜を混ぜたそうです。針生姜の風味もフワリと漂います。
これは美味い。
チャーシューを焼いた時にだけ、提供出来るという数量限定のサイドメニュー。「味付き替え玉」もメチャメチャ美味いけど、この「炊き込みごはん」は必食だと思いますよ。
総じて…
絶品「中華そば」の完成系「山椒そば」です。
同じスープ、同じ麺、同じ具材で、花椒オイルを加えただけでこれだけ変わるんですね。
前回いただいた「中華そば」のスープはメチャメチャ美味かった。でもこの「山椒そば」のスープを飲むと、前回のスープは完成途中だったような気がしてきます。誤解を承知で言わせていただくと、花椒の油を加えて初めて完成のように思います。
それもこれも、ベースの「中華そば」の美味さがあっての事ですけどね(笑)
一週間で二回の訪問。この店はそれだけの価値が充分あると思います。定期的に通いたくなるお店。特にこの『山椒そば』は必食です。