『 40年に一度咲く花と 平和の塔 』R6-6月ーNO.40 | マルシの日々是好日

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日々是好日 日々出くわす出来事への思いを綴ってます。

「平和台公園に 40年に一度咲く花が開花した」との噂を聞き オババ(母)と出かけてみた。

 

 

花の名前は「ニューサイラン」 思っていたよりも グッと地味な花で拍子抜け。

 

 

せっかく来たので 目の前にそびえる「平和の塔」にも 行ってみることにした

 

 

さて この「平和の塔」なんである・・・・

 

 

かつて「大東亜共栄圏」の理念のシンボルとして作られ、現存している「負の遺産」でもある

 

 

丘の上に建つ この塔は どこからでも見える

 

朝の公園で太極拳をしている時に 見る塔は ヒンズー教のゴブラム(尖塔)に似ている

 

 

逆光で見る塔は ダース・ベイダーのようでもあり、「悪の秘密結社」が潜んでいるかのようでもある

 

 

夜 マルシの部屋から見える塔は 9時までライトアップされ ぼんやりと闇に浮かんで 不気味さを漂わせている

 

 

車で通る時、 住宅地から 突然出現する塔は どこか異次元生物のようでもある

 

オババを 車に残し、一人 塔に向かう。 昼下がりの公園は 森閑としている。

 

 

階段を上り始めると 空が曇ってきた。 塔が迫ってくる  うおー怖い!

 

「平和の塔」というには この塔、かなり権威主義的な形である  

 

 

何でも この塔をデザインした彫刻家は 当時、ヒトラーを崇拝していたとか・・ 時代とはいえ 納得の産物であるな。

 

 

確かに 入り口中央に立って 公園を見下ろすと 一瞬「独裁者」の気分になりますもの

 

塔入口の 青銅の扉は 固く閉ざされ、 頭上には「八紘一宇」の文字が 見える

 

 

塔の内部は 特別な日を除いて 入ることはできない。 まだ一度も 入ったことのない空間に 思いを馳せる

 

 

南 邦和先生は その著「故郷と原郷」~塔の記憶~の中で 以下のように綴っておられる

 

その「厳室」は、文字どおり「暗部」と呼ぶにふさわしい黴臭い「空間」であった。

 

それは歴史の「暗部」を象徴すると同時に塔自体の「記憶」を封じ込めた禁忌の空間でもある

 

 

ぐるりと塔を一周し 公園に降りると 中国人の観光客と すれ違った。

 

 

はたして 彼らは この塔を見て何を思うことだろう?  

 

 

英語で尋ねてみたいと思ったが その反応が怖くて 断念した。

 

鉛筆 鉛筆 鉛筆 鉛筆 鉛筆

 

40年に1度咲く花「ニューサイラン」 次に咲くのは 2064年

 

 

「どうか 戦争のない世界でありますように」 と 花に願った。