前枚方市長の有罪確定 | 手塚たかひろ日誌

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「平和で豊かな枚方を市民みんなでつくる会」事務局長手塚たかひろのブログです。市民のひろば「ひこばえ」で生活相談も行っていますので、お気軽にお越しください。

 枚方市第2清掃工場建設官製談合事件 2月4日最高裁は中司前市長の上告を棄却した。

前市長の有罪が確定した。予想されたことであったが、談合事件の刑事裁判は終了した。

結果は、5人が有罪 1人が無罪となった。中司前市長 懲役16月 執行猶予3年  初田元市議 懲役3年6月 追徴金3,000万円 平原元警部補 懲役22月 追徴金1000万円 森井大林組元顧問 懲役2年6月 執行猶予4年 山本大林組元顧問 懲役1年 執行猶予3年 小堀前副市長無罪

枚方市の幹部は、この談合事件では、何一つ謝罪をしていない。前市長の有罪が確定した今、改めて事件の真相の徹底究明と行政や議会としての謝罪が必要だ。

市民の会の{平和がいちばん}2月号の主張を紹介します。

前市長の談合罪有罪が確定 あらためて 談合を許さない市へ  

中司前市長の談合罪有罪が最高裁で確定しました。20075月、第二清掃工場建設をめぐる談合事件が発覚し、大阪地検が枚方市役所に強制捜査に入りました。そして前市長などが逮捕・起訴されました。今回の前市長の有罪確定で刑事事件がすべて結着しました。

私たちは、談合が行われたことで市政が市民の信頼を失ったこと、および談合によって多額の市税が無駄に使われたこと、この二つに深い失望と大きな怒りを覚えます。

市政と議会の関係者、そして私たち市民は改めてこの事件から学ぶ必要があります。

まず現市長は市民への謝罪とともに、この事件から何を導くのか明らかにしなくてはなりません。「二度と談合は許さない」が市長の選挙公約です。「一度目」である第二清掃工場の談合はなぜ行われたのか、その総括が「二度と」起こさないための確実な出発点です。

市議会の役割も非常に重要です。議会は何度もこの建設事業の議論をおこない、必要とされる予算を認めてきました。しかし元議員からも逮捕者を出しながら「捜査の進展を見守る」と傍観者の態度でした。市議会が自らの努力で真相究明を行わず、全てを裁判審理に委ねたことは、市民自治にとって痛恨の極みです。議会に事件を調査する権限が与えられているにもかかわらず、なぜ市議会は自らの手で真相を究明しようとしなかったのか。当時の関係者もふくめて、談合を防止できなかったその真相を市民に明らかにすることが、遅すぎるとはいえ市議会の当然の責務です。

そして市民の役割です。その一つは談合による損害賠償を求める民事訴訟で真相に迫ることです。現在大阪高裁で審理中、38日が判決日です。先の地裁の判決は、談合が行われたことを認定しつつもその損害額は3億円と不当に低く見積もっています。今回確定した刑事事件でも、この談合は1999年(平成11年)、つまり建設事業当初より始められたと認定しています。だとするなら市民が見積もる約26億円が損失額でなくてはなりません。

大型事業が目白押しの枚方市。あらためて「談合は許さない」市にしていくためにも、この事件の真摯な総括が問われています。