6月15日から6月25日まで枚方市議会が開催されました。
小堀前副市長の無罪判決の確定をうけて、「無罪が確定したので、枚方市として名誉回復をすべき」「行政の責任者が無罪なので、官製談合ではなかった。」「枚方市には一点の曇りもなかった」「これで談合問題の質問は終わりにした」と、談合疑惑がすべて片付いたかのような発言をする議員もいました。
また、枚方市の幹部からも「役所ぐるみの談合はなかった。行政の事務執行プロセスに問題がなかった」と同調するような発言がありました。
談合裁判、小堀前副市長だけが裁かれたわけではありません。即日控訴はしましたが、中司前市長は談合の共謀共同正犯で、初田元市議会議員は談合の共謀共同正犯と収賄の罪で有罪判決が出ています。
大阪地裁は、巧妙で悪質で、清掃工場建設談合事件の端緒を作り、談合に関与した。談合により枚方市は無用な公金支出をさせられた。と認定しています。このことには一切触れず、小堀前副市長の無罪確定のみが強調された議会論議は異常だと思います。
枚方市の最高幹部であった前市長が談合罪で有罪判決を受けている中で、官製談合がなかったなどとは言えるはずがありません。また、談合で無用な公金が支出させられたと裁判所が認定している時点で、枚方市には一点の曇りもなかったとの発言は、税金の無駄遣いを許した枚方市の責任追求を放棄することにつながります。
大林組や元警部補はすでに談合を認めています。談合があったことは事実です。談合を止められなかった事、その結果、高い買い物をしたことへの市の関係者の責任は重いはずです。真摯な反省が求められます。市の当時の幹部、現在の幹部がその責任を自覚していないことが、談合を止めることができなかった原因の一つだと思います。
また、近隣の城南衛管と比べて「城南の58億円は適正であった。しかし、情勢の変化などがありそれが枚方市の適正価格にはならない」と、枚方市の落札価格116億円を正当化するかのような発言もありました。しかし、焼却能力が同じで、建設時期もそれほど離れていない清掃工場の落札価格が約2倍もかかることに疑問を感じないことが不思議でなりません。このような間かうだから、市役所も議会も市民の当り前の疑問に答えていません。
なぜこれだけ大きな差がでたのか?何が問題であったのか? プラント設備工事には談合はなかったのか?工事全体で枚方市の損害はいくらなのか?
枚方市、市議会が真相究明を徹底しなければならないことは多く残っています。前副市長の無罪が確定したからと言って真相解明を終わらせてはならないと思います。
