《これまでのお話》
小さい頃は、母に叱られるときは必ずと言っていいほど叩かれていましたが
(そして、このことは、ヒプノで出てくるまで忘れていましたが)、思春期以降はさすがに手を
上げられることもなくなりました。その代わり、無言の圧力を感じるようになっていきました。
もしかしたら、無言の圧力でコントロールできるようになったので、母も叩く必要がなくなった
だけだったのかもしれません。
「親に恥をかかせないように、頑張りなさい」「いい子でいなさい」
「育ちがよく見えるようにしなさい」
頑張ることを求めてくる割に、本当に力を発揮しかけると、邪魔されたりブレーキを
かけられたりして、「あんたには無理」「あんたにはできない」「馬鹿だから」と否定され、
諦めることを繰り返していました。当時は違和感も感じずにいましたが、私は無意識のうちに
母に反発を感じていたのかもしれません。
こころ講座で、異常に食が細かった子ども時代の話をしたときに、それは「お母さんを
受け入れられない」だったんじゃないか? と聞き、その通りかもしれないと思いました。
そして、このとき初めて気付きましたが、高校生頃からは、自分でも自覚しないような
隠れ拒食症でした。「ちょっと細いよね」という程度で、病的とまでは見えなかったのもあり、
誰も気付いていませんでしが、実は2年以上、生理がきておらず、家ではますます
食べられなくなっていました。これは一種の自傷行為であり、母への拒絶や反発だった
のではないかと思います。
私には普通の反抗期がありませんでした。小さい頃のことは記憶に蓋をして忘れていた
ものの、抑圧はあったので、親に反抗するなんてとんでもないと思っていて、むしろ、
何か言われる前に先回りして親の意向に沿ってしまうようになっていました。
反抗期は、ちょっと屈折した形でやってきて、「母を見返してやる」「母の手の届かないところに
行ってやる」と復讐するような屈折した気持ちで、食べずに寝ずに、異常なまでに勉強する
ようになっていきました。復讐か自傷かと言ったら、その両方だったように思います。
学生時代の異常なまでの勉強は、社会人になってからは異常なまでの仕事ぶりに変わって
行きました。悔しい気持ちや、悲しい気持ちをうまく出せなかった私は、がむしゃらに何かを
頑張ることで何とかバランスを保ちながら、いつも自分の中が空虚であることは、
うすうす感じていました。
他にも気付いてしまったことは様々ありましたが、何はともあれ、こころ講座を通して、
自分に抑圧があることの他に、自分の闇の部分や性格の悪さにも気付き、あきれるやら、
びっくりするやらでした。
当時は、気付かなきゃよかったと思ったこともありましたが、問題に気付いて取り出して
見つめ直せたことで、原因がわかり、わけのわからない苦しさから解放され、
だいぶ楽になったのでした。
- こころ講座の受講 終わり -