面白い記事があった。
物を創ることへの日中の文明論なのかもしれない。
同じような記事が、先日あった。
「ボールペンがなぜ中国で作れないか?」という記事と
よく似ているかもしれない。
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宇宙船や戦闘機を製造できる中国が
デジタル一眼レフカメラを製造できないのはなぜだろう。
中国メディアの駆動之家はこのほど、その理由は
「デジタル一眼レフカメラの製造は中国にとって想像を超える…
宇宙船や戦闘機を製造できる中国がデジタル一眼レフカメラを
製造できないのはなぜだろう。
中国メディアの駆動之家はこのほど、その理由は
「デジタル一眼レフカメラの製造は
中国にとって想像を超えるほど難度が高い」ことにある
と論じている。
記事は
「デジタル一眼レフカメラを製造できる国の数は
人工衛星を製造できる国家の数よりも少ない」
と説明。
さらに中国にとって宇宙船や戦闘機を製造することは
デジタル一眼レフカメラを製造することに比べれば
「はるかに簡単」と論じた。
では、デジタル一眼レフカメラの製造のどういった点に
難しさがあるのだろうか。
中国はロケットやミサイル、宇宙船など一種の「使い捨て品」の
製造は得意でも、エンジンなど何度も繰り返して使用され、
耐久性が求められる精密機械の製造は苦手だと指摘している。
つまり耐久性や中長期的な故障発生率を低く抑えるという部分に
こそ、中国にとっての技術的な難しさがあるということだ。
また記事は、
中国の2大カメラメーカーである
鳳凰(Phenix)と
海鴎(Seagull)の機械式一眼レフカメラの製造技術水準は
いまだに1970年代の日本と同等の水準であるとし、
シャッター、ミラー、絞り、フォーカスの各部動作の故障率は
今なお非常に高いと説明した。
さらに、中国はかつて国威発揚のために「紅旗」というカメラを製造した
ことに言及。
ある分析によれば、「紅旗」はドイツの「ライカM3」をコピーしたものだ。
しかし、なんとか製造できたもののやはり故障という問題を乗り越える
ことができず、当時生産されたものは現在そのほとんどが
正常に動作しないと論じた。
どの分野においても「故障率を低く抑える」ためには非常に高度な技術が
必要とされるが、特にデジタル一眼レフカメラは精密電子機械だけに
故障という問題が難題として存在するといえる。
日本やドイツといった限られた国の企業だけがこうした問題を克服し、
有名ブランドを輩出しているのは、ものづくりが得意な国民性という
要素も影響しているだろう。
こうした国民性はものづくりにおいては非常に重要であり、
記事は
「20年後も中国はデジタル一眼レフカメラを製造できないだろう」
と指摘している。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上が記事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1月に紹介したボールペンのお話と似てますね。
中国の李克強首相はある企業家に
こう問い訊ねたという。
中国メディアの中国質量新聞網は12日、
有人宇宙船や高速鉄道を製造できる中国が
なぜ「使いやすいボールペン」を造れないのか
という問いを提起、その原因を分析している。
技術に対してではなく、
人に問題があるということだ。
では「職人精神」とは何だろうか。
興味深い点だが、日本の「ものづくり精神」とは
少し異なるようだ。
・・・・ここまでがボールペンのお話でした。
1眼レフの製造が難しいかどうかの問題より、
商品開発の姿勢の問題でしょうね。
改良を加えて、より高度な品質に仕上げる文化が
中国にはないように見えます。
日本人と、中国人の商品開発に向かう姿勢の
問題ともいえますが、経営に長期的な視野を
もてる日本人と、持てない中国人という姿勢が
見えてきます。
こうした議論が生れつつあるので、これを受けて
中国人がどう取り組むのか・・に期待しましょう。
名前は忘れたが、土木工作機械メーカーで
日本のコマツを目標に、特殊機械の分野で頑張っている
中国メーカーも出てきています。
オーナーと職人のマインドが一致するケースでは
中国でも優れたメーカーは出てくるのではないか?
今は、中国人オーナーが利益に拘り過ぎるので、
長期的視野を持てないメーカーが多い事情が
あるように思う。
当面、物造りは日本人の得意分野として
続きそうですね。
完