味覚③(甘味) | 島川はり灸院(院長ブログ)

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堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。

こんにちは。

今日は前回の苦味に続いて甘味が身体に与える作用について

勉強していきましょう。

まず、甘味の成分が含まれている食材を紹介いたします。

お菓子類、お酒類、お米、果物類などが代表的な甘味の食材です。

そして、前述したお菓子や果物に含まれている砂糖や果糖が甘味

の成分になります。

甘味は五臓でいえば脾に属し脾の気の働きを助けています。

そして、脾気には皮膚や筋肉、骨など形あるものを「緩める」作用

があります。

今日はこの甘味の物が我々の身体にどのような効果を与えてくれ

るのかがテーマになります。

 

(甘味がもたらす効果)

 

1、身体をよく動かした後に適度の甘味を摂ると効果あり。

  脾気の働きで疲労している筋肉を緩めて緊張をほぐしてくれます。

1、陰陽の気が共に不足している食欲不振の人や冷え性、年中風邪

  ぎみの人などは甘味を摂ると脾気の働きで血液が各臓に補充され

  元気が出てきます。

1、喉がイガイガして乾燥している時に甘味で潤してあげる。

  (例)アメちゃん。

 

(甘味がもたらす逆効果)

 

1、甘味の物を摂りすぎると脾や胃が緩みまくり津液が多くなりすぎ

  て脾胃の働きが低下する。また、脾と腎は互いに津液を奪い合

  っているので腎の方にも津液が多くなり肥満に繋がります。

  中高年の女性の方に多く見受けられます。

  (倦怠感、浮腫、変形性膝関節症、下痢など)。

1、甘味の過食は胸部圧迫感(胸苦しくなる)や呼吸困難をまねく恐

  れがあります。

  心気の堅まる作用が低下して相対的に心熱が多くなります。

  (循環器疾患や呼吸器疾患)。

 

以上が大まかな甘味が身体に及ぼす作用です。

甘味の物の摂り方次第では身体にとって有益にもなり、逆に毒にも

なるという事です。

現代人は甘味の栄養素を自分自身で毒に変えている人が多いので

はないでしょうか?私も含め反省しないといけません。

何事もバランス(五味)です。

偏食は絶対にいけません。

 

次回は辛味の予定です。

 

 

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