味覚①(酸味) | 島川はり灸院(院長ブログ)

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堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。

こんにちは。

今日は酸味が身体に与える影響について述べていきます。

まず、酸味が含まれている食材を簡単に紹介します。

レモン、梅干、お酢、ヨーグルトなどが代表的な酸味の食べ物です。

そして、これらの食材を摂取する事で酸味が我々の身体にどのよう

に働きかけるのか?が今日のテーマになります。

酸味は五臓でいえば肝に属し肝の気を補っています。

そして、肝気の働きには収斂作用があります。

収斂とは血や水を絞り取る、あるいは取り込むといった意味です。

肝の生理作用で説明しますと肝は脾から血液を奪いそして、その

血液を必要時の時の為に常に貯蔵しています。

収斂とはこの脾から肝が血液を絞り取る肝気の働きを意味します。

 

(酸味がもたらす効果)

 

1、食欲旺盛な人や酒飲みの人は胃熱が多いので酸味の収斂作用

  で胃熱が取れるので効果あり。

1、高血圧の人にも効果あり。心熱を取ってくれます。

1、肉体労働やスポーツなどでの筋肉疲労を取ってくれます。

  肝気の収斂作用で血液を取り込み筋肉に栄養を送ります。

1、肺気が過剰に発散しすぎて汗が出まくる人や咳こむ人には酸味

  で収斂させて肺の発散を抑えるのに効果あり。

 

(酸味がもたらす逆効果)

 

1、酸味を摂り過ぎると脾胃が収斂しすぎて縮こまってしまい食欲の

    低下に繋がります。 食が細い人は酸味はよろしくありません。

1、酸味の過不足は筋肉の萎縮や弛緩を招き怪我を伴うリスクが

  高くなります。

1、運動不足の人や寝たきりの人は肺気の発散作用が低下してい

  ますので酸味はよろしくありません。(適度な辛味がよいです)。

 

以上が酸味が身体に与える大まかな作用です。

何事もそうなのですが「適度」が肝要です。

また、「適度」と同じくらい「バランス」が大事だと言えます。

バランスとは酸味を含め「苦味」「甘味」「辛味」「塩味」といった五味

をバランスよく摂取しなさいという事です。

そうする事が健康維持や病の改善にも繋がると言えるでしょう。

偏食は絶対に身体によくありません!

次回はたぶん「苦味」についてのブログになります。

 

 

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