最近、チョイチョイ
ニュースの話題のチカラを借りて
ブログの記事を書いています。
今日もそんな記事の一つとなります。
○深夜の質問通告見直しを=省庁の国会対応で提言-政府懇談会
(時事通信社 2016年06月16日)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016061600778&g=pol
記事にもありますが、この懇談会は
「霞が関の働き方改革を加速するための懇談会」といって、
ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵氏が座長を務めています。
私も(実際はあまり当たりませんでしたが)、
内閣府にいた今年の3月までは現場にいた
省庁の国会対応。
卒業からあまり時間が経って、
「一介の市役所職員が何で国会対応の話を?」
って思われる前に、本件、ブログで取り上げて起きます。
記事では、懇談会からの提言として
質問の通告を早くせよと言っているようですが、
そもそも国会での質問の流れについて知らないと、
通告と言われても分かりませんよね。
国会質疑への対応は、通告から答弁まで
1.議員から質問の通告を受ける(通告)
2.議員に質問の内容を確認する(問取り)
3.答弁を作成する担当省庁・部署を決める(割振り)
4.実際に答弁・資料を作る(答弁作成)
5.幹部のクリア
6.大臣秘書官のクリア
7.資料セット
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(翌朝)
8.大臣レク
9.答弁
といった流れになっています。(ザックリとした概要です)
通告が早ければ6.までその日のうちに終わりますが、
通告が遅かったり、3.の割り振りでモメると
5.や6.あたりから日付が変わることもザラです。
上記は、答弁の前日の夕方~夜に
通告が出されるパターンでモデルを示していますが、
実は与野党申し合わせで2日前ルールというものがあり、
質問の2日前に通告するのがルールとなっています。
そのルールが守られていれば、1.~7.まで
前日の夕方までには終わるはずなのですが、
実際はほとんど守られず、
前日の夕方~夜に通告され、深夜まで作業をし、
早朝の大臣レクに臨むというのが現状です。
国民の代表である国会議員の質問に答えるのは、
省庁としてもちろん当然の責務です。
しかしながら、通告の時間、内容、
問取りレクでの対応、
質問の問題意識の具体性などなど、
質問をする国会議員側のちょっとした意識で、
省庁側の負荷が小さくなるのもまた事実。
その中で、通告の時間を早くするというのは、
確かに最も効果的な対応策かもしれません。
加えて、私が個人的に提案したいのは、
今回の提言と同時に発表された
内閣人事局の調査結果 や
厚生労働省のプロジェクトチームの報告書 を見ると、
実際の国会対応の体制などが分かるのですが、
こういったデータを元に、
いくつかの答弁作成のパターンから
国会対応の体制のコストの原単位を制作して、
国会答弁のコストをその都度算出し、
「この答弁は●●万円のコストがかかっています」
と国民の表示するのがいいのではないかと。
国会議員の皆さんには、自分の質問が
どれくらいの税金を消費したのか意識をしていただくことで、
コストを下げるために2日前の通告の徹底につながったり、
熟考された意義深い質問を多く考えることにつながるのを
期待したいと思います。
一方、国民の目として、
その質問と答弁にどれだけの税金が投入されたか、
その投下額に見合った質問だったのか評価していただき、
選挙の際に参考にしていただければと思います。
あ、質問と答弁とコストの関係は、
国会議員と省庁だけではなくて
地方議会と自治体執行部も同じこと
だと思いますよ~。