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公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

皆さんは、最近、
こんな記事が出たのをご存知でしょうか。


転売禁止:秋田プレミアム付き旅行券 さっそくネット出品
(毎日新聞 2015年05月26日)



このプレミアム付き旅行券というのは、
自治体が国の地方創生関連の交付金を使って
消費喚起のために発行する旅行券


5,000円の額面の旅行券を2,500円で売り出し、
地域での、この場合は旅行による宿泊など
購入者による消費を促す効果を狙っています。


もちろん、その差額2,500円の財源が交付金


そして、冒頭の記事です。


ネットオークションで
いくらで落札されているか分かりませんが、
販売額(=仕入れ値)が2,500円のはずなので
オークションでの落札額はそれ以上のはず。

そして、その利ざやが出品者、
つまりは転売目的でプレミアム付き旅行券を
買った者の利益になるわけです。


え~!?それってアリなん!?


って思いませんか?
思いますよね!?


だって、差額を税金で手当てしている
プレミアム付き旅行券を転売して
その差額で儲けようなんて!

言語道断です。

その行為が言語道断であることを
前置きした上で、お伝えします。


額面が5,000円の旅行券の販売額が2,500円。


これが転売されるときに、2,500円より高い金額で
落札する人がいるということは、
5,000円の額面の秋田県内限定の旅行券に対して
その落札額でのニーズがあるということです。


一つの価額に集約されるわけではありませんが、
販売額が2,500円ではなく、もっと高額でも
(つまりはプレミアム度が低くても)
今回は買ってもらえた可能性がありそうです。


この2,500円という販売額と
2,500円というプレミアム付加額を決めたのは
おそらく地元の自治体(と業界関係者)です。

プレミアム付加額は大きければ大きいほど
旅行券としては魅力が増します

ただし、その分だけ転売したときの利益も大きいので、
転売したいと考える者が出てくるリスクも増大します。


それであれば、こういう転売目的の購入と、
その後の転売を防ぐ方法の一つとして、
たとえば、
このプレミアム付加額をあえて下げる
という方法は考えられるかもしれません。


その分、一枚あたりに投入される交付金の
金額が抑えられるなら、同じ財源で
発行数を多くしてもいいかもしれません。


仮に、5,000円の額面のプレミアムつき旅行券を
2,500円で10,000セット販売するとしたら、
1枚あたり2,500円のプレミアム付加額ですから、
2,500万円の交付金が投入されることになります。

地元の旅行関係業界への投入額は5,000万円です。


これがもし販売額が2,500円ではなく、
4,000円であっても10,000セット売れるとしたら、
1枚あたり1,000円のプレミアム付加額となり、
1,000万円の交付金を投入することで、
同じ5,000万円が地元旅行業界に投入される計算に。


さらに仮定を重ねて、同じ2,500万円の交付金で
25,000セットを発行し、売り切れるとしたら、
1億2,500万円が地元に投入されることになります。


もちろん、こういったケースで最も責められるべきは
税金が投入されている旅行券の本来の目的から外れて
転売という方法で利益を得ようとするもの



ただ、現状では
転売自体を法的に規制するのは難しいようです。


そうなってくると、消費喚起の効果を上げつつ、
転売目的の購入の魅力を下げる工夫として、
一定の交付金の中で、プレミアム度を調節して
ギリギリ売り切れるラインを見極めることが、
転売も防止し、経済効果も高めることにつながります。


う~ん、こういう
マーケットと向き合う仕事、
行政マンは恐ろしく苦手
なんですけどね(笑)


プレミアム旅行券・商品券を検討する際には、
そのプレミアム度や発効方法等が
果たして上記のような観点から、
さらなる工夫の余地がないものか
検討する必要があるのかもしれません。


皆さんの地域ではプレミアム○○券、
何か発行されていますか?

そのプレミアム度は過剰に魅力的ではありませんか?


もし、プレミアム付加額が大き過ぎていたら、
転売ブローカーが端末の予約画面を睨みながら、
販売開始時刻を今か今かと待っているかも!?