いきいきと草木が芽吹き出す、清らかで明るい頃。
4月5日頃から4月19日頃までは、二十四節気『清明』の時期です。
季節の移ろいを気象や動植物の変化・成長などによって表した「七十二候」では、「虹始見（にじはじめてあらわる）」と呼び、空気が潤い、雨上がりに美しい虹が現れる頃と言われています。
■春は「肝」が高ぶる季節
万物が明るく晴れ渡る清明は、陽気が高まって肝が昂り、いきいきと活動的になります。
しかし、新年度で環境の変化に悩みやすい時期でもあります。
日光浴をして陽気を蓄え、適度な運動で気血を巡らせ、昂る肝の働きをスムーズにするとよいでしょう。
のびのびとした気持ちで過ごすことが大切です。
■生命に起こりやすい不調
陽気が高まることで興奮しがちになり、なかなか寝つけなかったり胃がもたれたりするなど、睡眠トラブルや胃腸のトラブルが起こりやすいタイミングです。
また、新年度の環境の変化に体が追い付かず、気のめぐりが悪くなって滞る「気滞」と呼ばれる状態になることも。イライラする、怒りっぽくなる、気分が塞いでしまうといったメンタルの不調が現れやすくなります。
■清明に食べたい食材
あさり…メンタルの起伏を整える
鹹味（かんみ）に分類され、腎を養い疲労を回復します。また、潤いを補い、イライラを鎮めます。
体の余分な熱を取るのでのぼせやほてりにも効果的です。
たまねぎ…体を温めて胃腸を癒す
気血の巡りを改善して体を温めてくれる温性の食材です。疲労、咳や痰など喉の不調にも効果があるほか、胃腸を整える作用もあります。
グレープフルーツ…さわやかな香りで気分をリフレッシュ
グレープフルーツの香りは気の流れを改善して精神を鎮めます。また、酸味には春に昂る肝を癒す作用もあり胃もたれや食欲不振に効果的です。
パクチー…寒気や悪寒を発散させる
温性で辛味があり寒気の発散に効果的。また、独特な香りは気のめぐりを改善します。消化不良にも効果的です。
■春の不眠はどのタイプ？
なかなか寝付けない、朝すっきり目覚められないという不眠のお悩みは多いです。
その要因が「身体的」なものか「精神的」なものかわかっている場合、対処の方法も変わってきます。
・身体的要因…熱がこもって神経が昂っているタイプや、過労で疲れが溜まっているタイプです。
暴飲暴食や偏食を避けて胃腸を労わり旬の食材を取り入れてみましょう。
・精神的要因…ストレスや不安、気になるできごとがあり眠れなくなるタイプ。アロマなどで気持ちを落ち着けたり、入浴や適度な運動で気持ちを落ち着けるのが効果的です。
肝が昂りがちな季節は、できるだけストレスをためず、上手に発散させながら過ごしましょう。
気持ちを落ち着けてくれる漢方薬やサプリメントもご活用ください。
季節の変わり目や春になると体調が優れないという方、ぜひ一度当店までご相談ください。